NASAも注目するスーパーフード「キアヌ」の効果とは。
キヌア(Quinoa)とは、南米のアンデス山脈で大昔から栽培されてきた穀物。米や麦よりも、アワ・ヒエに近い「雑穀」で、白・赤・黄色で丸い粒が特徴です。
栄養バランスの補強に
キヌアには白米と比較してタンパク質が2倍以上、脂質が3倍以上含まれています。脂質と言われると嫌なイメージがある方も多いかもしれませんが、キヌアの脂質はオリーブ油の主成分のオレイン酸など不飽和脂肪酸の割合が多いことも特徴です。不飽和脂肪酸は体脂肪として蓄積されない=太りにくく、血中の中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールを下げるなどの働きから“良質な脂質”と称される存在です。タンパク質も多いだけではなく必須・準必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、主要な穀物に比べると高いアミノ酸スコアとなっています。
また3大栄養素以外にもキヌアは白米の10倍のカルシウム・8倍の鉄分と食物繊維・7倍のマグネシウム・6倍のカリウムを含むと称されるなど、必須栄養素(ビタミン/ミネラル類)も豊富に含まれています。ビタミンB群やビタミンD・Eなども含まれていますし、ビタミンEの抗酸化作用は上記の脂肪酸の酸化を防ぐことにも繋がるので一石二鳥です。
貧血予防に
キヌアは女性に不足しがちな栄養素を豊富に含んでいます。特に100gあたり葉酸184μg、鉄分4.57mgと、穀類としては珍しいほど多く葉酸と鉄分を多く含むことから貧血の予防・改善にも注目されています。ヘモグロビンの原料として利用される鉄分不足による“鉄欠乏性貧血”は女性の貧血の主な原因とされていますし、赤血球の合成に必要な葉酸も貧血緩和に役立つ成分です。ご飯に混ぜて食べるだけでも十分な鉄分補給源になりますから、鉄分不足・ミネラル不足が気になる女性にとっては心強い食材と言えます。
肌の老化予防に
キヌアにはビタミンEやサポニンなどの抗酸化物質や、体内で抗酸化酵素の原料として利用されるミネラル(セレン)を運搬することから体の抗酸化力を高めるとされるメチオニンなど、体の酸化を抑制する・抗酸化物質を助ける成分を多く含んでいます。コラーゲンの生成に必要なタンパク質も豊富であり、コラーゲンの原料として欠かせない非必須アミノ酸のプロリンなども含まれていますのでハリ・潤いのある肌作りに役立ってくれるでしょう。お肌など外見のアンチエイジングはもちろんのこと、酸化によって起こる様々な健康リスクを低下させる働きも期待されています。
アメリカ航空宇宙局(NASA)や国際連合食糧農業機関(FAO)でも栄養価の高さが認められていて、NASAは“1つの食材が、人間にとって必要なすべての栄養素を提供することは不可能だが、キヌアは植物界・動物界において何よりもそれに近いものである”と評価したことでも話題となったそうです。
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