健康診断ではわからない?秋から増える“血管事故”の真犯人!「血圧サージ」とは?
平成27年も10月から1月にかけて、死亡者数が増加し続けており、今年も同様の傾向になることが予想されます。血管事故には気温の低下だけでなく、夏の過ごし方も影響しており、今年の厳しい暑さの影響で生活習慣が乱れてしまった方は特に注意が必要です。
暑さの厳しかった今年は「血管事故」が増える!?
血管が詰まることで起こる心筋梗塞や、血管が破れて起こる脳卒中などの症状を引き起こすことを血管事故といいます。厚生労働省が発表した「平成28年人口動態調査・急性心筋梗塞による死亡数」によると、気温の低い季節に血管事故の発生数が多くなっていることが分かります。平成27年も10月から1月にかけて、死亡者数が増加し続けており、今年も同様の傾向になることが予想されます。血管事故には気温の低下だけでなく、夏の過ごし方も影響しており、今年の厳しい暑さの影響で生活習慣が乱れてしまった方は特に注意が必要です。夏に麺類を食べ過ぎたり、ビールを飲む機会が増え、塩分や糖質の摂取が多くなると、血圧や血糖値の上昇を引き起こしやすくなります。こうした状態で、気温の変動が多い秋を迎え、「スポーツの秋」だからといって急激に運動を行ったりすると、急激に血圧が高くなる状態「血圧サージ」になり、血管事故の可能性は非常に高くなります。
血管事故の真犯人“血圧サージ”とは?
血圧サージとは、血圧が急激に上昇してしまう症状のことで、身体の様々な血管や臓器に大きな負担となるため、高齢者や動脈硬化が進んでいる方などにとっては脳卒中や心血管病の発症リスクを高める要因になってしまう大変危険な症状です。健康診断や医療機関での測定などで血圧は正常であっても、1日のあるタイミングだけ血圧が異常な上昇・下降を繰り返すことで気づかないうちに血圧サージの脅威にさらされている可能性があります。
脳卒中・心臓病の引き金に?
“血圧サージ”は1回起きたからといって何らかの病気になってしまうわけではありません。しかし最近の研究で、“血圧サージ”が長い期間にわたって頻繁に繰り返されると、脳や心臓に関わる病気のリスクが高まることが分かってきました。3年前に発表された、日本全国の21000人以上を調べた研究(※)では、日中の血圧だけが高い、いわゆる高血圧の人の場合、脳卒中や心筋梗塞のリスクは正常のおよそ1.4倍でした。ところが、日中の血圧は正常にもかかわらず朝だけ高い“血圧サージ”が疑われる人の場合、リスクはおよそ2.5倍になりことが分かっています。
※Home blood pressure and cardiovascular outcomes in patients during
antihypertensive therapy: primary results of HONEST, a large-scale prospective, real-world observational study.Kario K et al. Hypertension. 2014 Nov;64(5):989-96.
血圧サージに注意!日常に潜む危険なシーン
血圧サージには様々な原因があります。一時的な緊張や階段の上り下りなどのちょっとした運動などでも血圧は上昇しますが、それらの要因が重なってしまった場合に、急激に血圧が上昇し危険な血圧サージになってしまうことがあります。血圧サージを予防するためには日頃から血管ダメージを減らし、血管を整えておくこと、また血圧の上昇しやすい場面を知り、しっかり対策をすることが重要です。
“血圧サージ”予防に効果的なもの
日常生活の中に潜む、血圧サージを引き起こすシーンは数多く存在するため、危険な“血圧サージ”を避けるためには、日常生活の中で血管を整えておくことが重要です。血管の細胞を強くすることや、血流を良くするものを積極的に摂取することで、強くて若い血管を保つことができ血管事故の原因になる“血圧サージ”を防ぐことができます。
ミネラル入りのむぎ茶
むぎ茶に含まれる香ばしい匂いの成分であるピラジン類には、血小板の凝集を抑え、血栓をできにくくする、すなわち血液を流れやすくする作用のあることが分かっています。血小板の凝集を抑えるということは、血栓をできにくくすることに繋がります。高血圧症や動脈硬化症といった血液の粘度が高まることによって悪化する生活習慣病の予防に効果的です。
納豆
「サポニン」は、もともと大豆に含まれている成分で、血管に付着したコレステロールや脂肪などを洗い流して、血管をきれいに掃除し動脈硬化を防ぐはたらきがあります。また、体内の“腐った脂肪”と呼ばれる過酸化脂質を落とす作用もあり、脳や血管の老化防止にとっても効果的と言われています。
玉ねぎ
玉ねぎの色素であるケルセチンはポリフェノールの一種で強力な抗酸化作用があります。人間の細胞は酸化することによって老化します。そんな酸化を防いでくれるのが抗酸化作用のあるケルセチンであるため、血管内皮の機能を高めてくれて、動脈硬化を防ぎ、血管年齢を若返らせる事ができます。
チーズ
チーズにはラクトトリペプチドが含まれています。この楽とペプチドには、血圧下降作用、血管内皮機能改善の効果があるため、血管を健康でしなやかに保ち、血管年齢を若返らせる可能性があると言われています。
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