
料理にひとかけするだけで、食べた瞬間に鋭い辛みと爽やかな香りが口中に広がる七味唐辛子。どんな効果があるのでしょうか。
七味唐辛子はただ辛いだけでなく、かけた料理の味わいがぐっと深まる不思議な一面があります。うどんやそば、牛丼、湯豆腐など様々な食べ物のアクセントとして使われていますね。
脂質の代謝
七味唐辛子に混ざっているゴマには、ナイアシンという栄養が含まれています。
ナイアシンはビタミンB群のひとつであり、体が食事で摂取した糖質や脂質をエネルギーに変換するのに欠かせない栄養です。
そのため、定期的に適切な量のナイアシンをとることにより体内の脂肪が燃焼されやすくなり、肥満を予防する効能が期待できます。
その他にも、ナイアシンには飲酒で摂取したアルコールを分解する酵素を支える「補酵素」としての働きもあります。
ダイエットや美容に
七味唐辛子には様々な種類の薬味や香辛料が含まれています。七味唐辛子に入っている具のなかで一番よく知られているのは唐辛子ではないでしょうか。
七味唐辛子の辛みの土台となる唐辛子には、カプサイシンという栄養が含まれています。唐辛子の辛みはこのカプサイシンによって作り出されており、カプサイシンは食べた後は体が熱くなり発汗を促す作用があります。
また、カプサイシンは消化されたあとに副腎からアドレナリンというホルモンを分泌するように働きかけます。
このアドレナリンが脂肪の燃焼やエネルギーの代謝を促す働きがあり、唐辛子を食べることでダイエットや美容の効能が期待できます。
葉酸が豊富
七味唐辛子の具の一つである海苔には、葉酸が豊富に含まれています。
葉酸はビタミンB9ともいわれ、血液の中で酸素を運ぶ役割をもつ赤血球を作り出すのに欠かせない栄養です。
そのため、葉酸の摂取量が少ないと「葉酸不足性貧血」になり、重い疲労感や脱力感が生じるようなります。
とくに、妊娠中の女性が葉酸不足で貧血になると、胎児の発育にも影響が及び、二分脊柱などの先天性欠損症が発生する危険性もあります。
そのため、葉酸をきちんと摂ることにより、貧血から生じる様々なトラブルを防ぐと同時にお腹の赤ちゃんを守る効能が得られるのです。