色が示すものは

野菜や果物の色はカロテン、リコピン、ポリフェノール、フラボノイドなどからできています。
これらが人の健康に重要であるということが解明されつつあります。

そもそも、植物自体にとって、色素はどのような役目を担っているのでしょうか。

植物はご存じのように、太陽の光を使い光合成を行います。光合成とは、光の電磁波としてのエネルギーをデンプンなどの化学エネルギー源に変える作用です。このときに光のエネルギーによって活性酸素が多量に発生します。

光合成はこの活性酸素のエネルギーを上手に化学エネルギーに転換しているわけですが、転換できなかった活性酸素は、植物にとって有害なものになります。この有害な活性酸素を中和しているのが、植物色素(特にカロテン)なのです。

植物は、太陽光線に当たっている限り光合成を行いますが、光合成として使われなかった光から活性酸素が発生します。晴れている限り太陽光線に当たるわけですから、どんどん活性酸素が発生します。光合成によって活性酸素をいかに上手に処理するかが大変重要で、植物は誕生して以来、この活性酸素を制御する能力を進化させてきました。

そして、この活性酸素の防御効果を有効に利用しているのが、人間も含めた動物です。人間も酸素を吸って活動するときに活性酸素が発生するのですが、植物の色素を取り込むことで人間の活性酸素もうまく中和しているというわけです。

植物色素の効果的な摂り方

トマトのリコピンやカロテン、ポリフェノールは「あぶら」となじみやすく、効率的に体が吸収するには、「あぶら」と結びついて吸収される必要があるのです。したがって、野菜サラダのドレッシングにオリーブオイルがよく用いられることは、植物の色素を吸収するためにも、大変意味があることなのです。また、トマトとオリーブオイルをよく合わせるイタリア料理は、これまた有効な調理方法なのです。

体に吸収されたカロテンやポリフェノールは、今度は血液中の脂肪の微粒子(中性脂肪の一種カイロミクロン)に結びついて体の必要なところに運ばれます。抗酸化性の高いカロテンやポリフェノールが、実は悪者扱いされている中性脂肪と相性がいいのです。

もともと中性脂肪は体の細胞を構成する重要な物質なので、過剰に摂りすぎると高脂血症などのメタボリックシンドロームの原因となります。しかし、このような重要な役割も持っているのです。

赤ワイン(ポリフェノールが多く含まれている)とお肉との食べ合わせは、ポリフェノールの吸収のためにはちょうど良く、ワインやお肉を多量消費するフランス人が心臓や血管の疾患になる割合が比較的低いという「フレンチパラドックス」も、あながち嘘ではないかもしれません。

また、これまでフレンチパラドックスの研究は、ポリフェノールの持つ抗酸化作用を中心に行われてきましたが、最近の東京大学の研究でポリフェノールによるコレステロール吸収を阻害するメカニズムが明らかとなっており、赤ワイン愛好家にとっては福音の情報となっています。

ただし、飲みすぎは健康に悪影響ですので、くれぐれもご注意く

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