タラの芽の力
タラの芽の旬はちょっと過ぎてしまったかもしれませんが、天ぷらにしたり、お浸しにしたりと、旬を味わえる山菜です。
エネルギー補給に
たらの芽は水分含有量が比較的多い食材ですが、タンパク質と糖質を4%程度と同じくらい含んでいます。このためエネルギー補給源としてバランスが良い食材と考えられますし、疲労回復に役立つとされるビタミンB1も100gあたり0.15mgと野菜類の中ではトップクラスに入るほど多く含まれています。ビタミンB1は炭水化物を体を動かすエネルギーへと変換する際に必要な補酵素(チアミンピロリン酸)の原料となることで、摂取した栄養(炭水化物)をエネルギーとして行き渡らせる働きが期待できます。
そのほかビタミンB2やB6・ビオチンなど代謝に関わる栄養成分も幅広く含まれています。たらの芽は単体で食べることが少ない食材ですから、お食事に組み込むことで栄養の偏りの軽減・エネルギー転換率を良くしてくれると考えられます。
むくみ予防
むくみが起こる原因には様々なことが考えられますが、その一つに“塩分の摂り過ぎ”が挙げられます。ナトリウム摂取量が増えると、身体は血中ナトリウム濃度を保つため血液に水分を取り込む=簡単に言うと水で薄めようとする性質があります。たらの芽にはこのナトリウムの排出を促してくれるミネラルであるカリウムが生100gあたり460mgと多く含まれています。カリウムはナトリウムを排出させることで余分な水分も排出させる働きがありますから、むくみ予防に役立つと考えられます。
加えてたらの芽にはカリウムの運搬や正常な体液循環をサポートしてくれるマグネシウム、末梢血管を拡張することで血行促進効果が期待されるビタミンEやナイアシンも多く含まれています。こうした成分が複合して働くことで塩分濃度の高い食事によるむくみだけではなく、血行不良や循環不良など“巡り”が悪い事に起因するむくみ軽減にも繋がると考えられます。また血行を整えてくれる成分が含まれていますから、血行不良や冷え性の軽減にも効果が期待できます。
老化防止に
たらの芽には、ビタミンEも大量に含まれています。
ビタミンEは、身体の末端まで血行を良くする効果がある栄養で、冷え性やあかぎれ、しもやけの予防や改善に効きます。
さらに、ビタミンEには強い抗酸化作用があるので、細胞の老化防止にも効能があります。
いつまでも若々しくいたい、という方にはビタミンEは押さえておきたい栄養の一つです。
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