ビタミンB2の効果
ビタミンの種類。効果を知ろう第2弾
ビタミンB2はこんな働きをする
ビタミンB2の主な働きは、糖質、タンパク質、脂質の代謝促進、タンパク質の合成です。皮膚や爪などを作って全身の成長を促す他、粘膜の健康にも関与しています。また、がんや動脈硬化を引き起こす過酸化脂質の分解にも一役買っており、生活習慣病予防にも効果的です。
ビタミンB2はFAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)とFMN(フラビンモノヌクレオチド)の形成に必須です。
FAD、FMNはともに、炭水化物、タンパク質、脂質の代謝に不可欠で、生体内で利用可能なエネルギーを作り出します。
それだけではありません。ビタミンB2は、代謝や心血管系、神経系の正常な機能の維持にも欠かせません。さらに、フリーラジカルによる損傷から身体を守り、良好な視力、皮膚、毛髪、爪にも必要です。
運動によっても、ビタミンB2の需要は増します。
ビタミンB2は好中球、単球の増殖を刺激することによって、また、マクロファージを活性化することによって免疫系に有効に働くとされています。
ビタミンB2は白内障の進行を予防・遅延させる可能性があり、頭痛の頻度も減少させるという報告もあります。
ビタミンB2不足がもたらす影響
ビタミンB2が不足すると
ビタミンB2が不足すると、以下のような症状が出ます。
成長障害
口内炎
口角炎
舌炎
脂漏性皮膚炎
眼精疲労
また、口唇症、口角のひび割れ・痛み、口唇のすり切れや鱗状病変、紫色や赤色の舌炎、湿疹や脂漏症、鼻・眉毛・顎・頬・耳・髪の生え際の皮膚剥落、皮下の脂質沈着をともなう鼻・顎・額の脂漏、光線過敏をともなう眼の充血・目やに・かゆみ・眼の灼熱感・疲れ目、白内障の進行、チクチクしたしびれと表現されるような神経症状、歩行困難、筋力低下、振戦(ふるえ)、スタミナや活力の低下、抑うつ、感情の起伏、神経質、イライラなどの行動変化がみられることがあります。
FMNあるいはFADに依存する酵素は、ほかのBビタミン類の代謝にも関連しています。加えて、ビタミンB群は食物中に同時に併存していることが多々あります。そのため、ビタミンB2の欠乏症状は単独で発症することが少なく、ほかのビタミンの欠乏症状に隠れて、目立たないことが多いです。
ビタミンB2が過剰になると
ビタミンB2は、水溶性ビタミンなので過剰になることはほとんどありませんし、通常の食生活であれば健康障害の報告もあがっていません。きわめて高用量を長期服用した場合、かゆみ、しびれあるいはチクチク感、光線に対する過敏を引き起こす可能性があります。なお、サプリメントなどで過剰になった場合は尿が黄色の蛍光色になることがあるでしょう。これはビタミンB2が鮮やかな黄色をしているためで、食品の着色料としても使われています。許容上限摂取量は1日200mgとされています。
ビタミンB2の賢い摂取ポイント
ビタミンB2は、水溶性ビタミンなのでたくさん摂取しても尿や糞と一緒に体外へ排出されてしまいます。まとめて摂取するのではなく、毎日こまめに摂取することを心がけましょう。
酸や熱には強い性質を持つものの、調理せずそのまま食べるとより効率よく栄養が摂取できます。納豆やチーズを食事にプラスしたり、アーモンドや落花生をおやつにするのもよいでしょう。魚を食べる場合には、皮の部分に豊富に含まれているので皮ごと食べる調理がおすすめです。煮込み料理は煮汁ごと食べるようにしましょう。
ビタミンB2は熱と光で分解されます。そのため、ビタミンB2を含む食材は明るい場所や直射日光下に長期間放置されると、ビタミン含有量が低下します。例えば透明な瓶に入った牛乳が数時間日光にさらされた場合、ビタミンB2は最高80%まで失われてしまいます。食材は冷暗所で保管し、光からビタミンB2を守ってください。
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