HMBとは?

HMBとは必須アミノ酸の「ロイシン」の代謝物であるとの事です。
ざっくらばんに言ってしまうとHMBは筋肉の分解を防ぐものだと思って下さい。
筋トレ好きからすれば常識ですが、栄養が足りてなかったり筋トレをすると筋肉が破壊されたりして、筋肉が分解される事が多々あります。
それらを防ぐために、BCAAを摂取したりクレアチンを摂取したり、プロテイン(タンパク質)を摂取するわけです。
この「筋肉の分解を防ぐ」と言う意味で最も効率が良いものがHMBと言うわけです。

HMBの効果

①筋肥大効果
HMBにはたんぱく質の同化促進効果があり、筋肥大などの筋肉量増加効果があることが分かっています。もちろん、HMBを飲むだけで筋肉ムキムキになれるという訳ではありません。ウエイトトレーニングと栄養・休息にHMBをプラスすることで、通常よりも筋肉増加が促進されるということです。

①筋肉減少抑制効果
HMBにはたんぱく質分解抑制効果があり、筋肉量減少抑制効果が確認されています。これは減量期においては非常に重宝する効果です。
ボディビルダーは筋肉を付ける増量期と、脂肪を落とす減量期を明確に分けている方がほとんどです。これは筋肉を増やすにはオーバーカロリー(摂取カロリー>消費カロリー)が必須であり、脂肪を落とすにはアンダーカロリー(摂取カロリー<消費カロリー)が必須な為です。
しかし、アンダーカロリー下では脂肪だけではなく、筋肉も分解されてしまいます。この分解される筋肉量を如何に少なくするかが重要となります。そこで、筋肉減少抑制効果が期待できるHMBサプリが重宝されているのです。

③回復促進効果
HMBには傷ついた細胞の修復を促す効果があり、回復促進効果が期待できます。極論すると、トレーニングは筋肉を傷つける為に行います。傷ついた筋肉を修復する際に、同じ負荷に耐え得るように以前よりも少しだけ頑丈に修復が行われます。これの繰り返しが筋肥大や筋力アップとなるのです。
回復を促進させるということは、「トレーニング→回復」というサイクルをより効率的に行えるということですので、筋肉の成長や肉体改造の成果を早めることに繋がります。

④筋トレ初心者ほど効果が出やすい!
HMBこれまで本格的なウエイトトレーニングを行っていない人ほど、効果を得やすいことが研究で明らかとなっています。
筋トレ未経験者を対象とした実験では、HMBを摂取しウエイトトレーニングを行った被験者は、HMBを摂取しなかったグループと比較して有意に筋肉の増量が認められました。
しかし、アスリートを対象とした実験では、HMB摂取の有無による有意な差はありませんでした。
つまり、一定以上の筋トレ経験のある方はHMBの効果を得られにくいですが、筋トレ初心者には筋肉量の増加と体脂肪率の低減効果が期待できます。早急に効果が出るとモチベーションに繋がりますので、筋トレ初心者の方には特におすすめです。

BCAAと違い

HMBが似たアミノ酸サプリで比較されがちになるのがBCAAです。同じ筋肉疲労回復に繋がるとされていますが、BCAAとの大きな違いはクレアチンとの相性です。
クレアチンは簡単に言うと筋力の最大値を上げてくれるものです。当然ですが限界の力を振り絞れば筋肉が損傷して分解されます。
筋肉をつけるためのトレーニングで筋肉が分解されるのは非効率な話ですよね。
その分解を留めてくれるのがBCAAやHMBです。
この「限界まで追い込むトレーニング」が最も筋トレで効果があると言われています。オールアウトとも言われていますね。
このオールアウト時に効果を発揮しやすいのがHMBという事です。
つまりクレアチンとHMBを併用してオールアウトするまでのハードトレーニングをするのに向いている…という事です。
そしてHMBとBCAAは含有する成分も違いますが、それぞれ用途が異なります。HMBが筋肉をつけるために利用されるのに対し、BCAAは筋肉が既にある程度ついて完成している人が維持や更なる強化のために運動をし、疲れてボロボロになっていく筋肉をより早く回復させるために利用するものなのです。
そのため、今から筋肉をしっかりとつけようと思っている人にはHMB、筋肉の維持を目的とする人にはBCAAが適しているサプリメントであると言えます。もちろん、飲めば飲むほど効果があるものではありませんので、用法用量は守ってご利用ください。

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