カシスとは?

カシスは、黒に近い濃い紫色をした果物で、カクテルやリキュールとしてよく知られています。
原産のヨーロッパでは、18世紀に「若返りにも効果がある万病に効く薬」と紹介されたことから、民間薬として用いられるようになりました。
日本ではカシスの他に「黒すぐり」や「黒房すぐり」と呼ばれることもあります。

カシスの効果

【視力回復効果】
カシスを含むベリー類の効果でもっとも知られているのが視力回復効果です。実際には完全に悪くなった視力を回復する程の効果は期待できませんが、仮性近視程度であれば回復が期待できます。
カシスの視力回復効果は「水晶体の屈折率の低下抑制」「毛様体筋の緊張緩和」「目の血流不全の解消」「ロドプシンの再生促進」「網膜における活性酸素の除去」等の効能により成り立っています。
これらはアントシアニンの効能でもあるため、ブルーベリーなど他のアントシアニンを含む食品にも同様の効果がありますが、カシスアントシアニンはブルーベリーなどのアントシアニンと比べて速効性と持続性があるため、より効果が期待できると言われます。
そして視力を回復するうえで大事な目の疲れ(眼精疲労)を緩和する効果もあるとされています。
目の疲れ(眼精疲労)の多くは「目の使いすぎ」によるものです。目を使いすぎるとピントを合わせる毛様体筋が硬直し、目の血流も悪くなってきます。
また、長時間目を使うと光を認識するロドプシンという網膜内の物質の再合成に支障が生じ、視力が低下したり、目がシバシバしてきます。
これらの状態になると目の疲れが生じてきて、それが続くと眼精疲労になります。
カシスには目の疲れを軽減する効能が4つあります。それは「目の血流を改善する」「毛様体筋をリラックスさせる」「ロドプシンの再合成を促進する」「栄養補給」です。
このようにカシスには目の疲れ(眼精疲労)の原因を改善する効能があります。その為、カシスは眼の疲れを緩和する効果が期待できます。
さらに目のかすみや、夜盲症(鳥目)を改善する効果もあるとされています。


【冷え性の改善】
ヨーロッパでは古くから寒い時期にカシスをお湯で割るホットカシスを飲んで体を温めるという習慣があるそうです。
ヨーロッパではカシスを薬用として利用していたので、感覚的にカシスに体を温める効能があることを気付いていたのかもしれません。
冷え性とは主に手足に冷えを感じる症状のことを言いますが、その原因は末梢血管の血行不良と言われます。
カシスに含まれるカシスアントシアニンには末梢血管の血流を改善する効能があり、冷え性を改善するための民間療法としてカシス抽出物が使われることがよくあります。
また、カシスには同様に血行を良くするとされるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEも豊富に含まれているため冷え性改善に効果的な食品と言えます。

【筋肉疲労の回復促進効果】
ニュージーランドの「Plant & Food Research社」よりカシスの効果として「筋肉疲労の緩和と回復促進効果」が報告されています。
筋肉疲労は「栄養源の不足」「疲労物質の蓄積」「酸化ストレス」の3つが主な原因と考えられます。
カシスに含まれるアントシアニンとビタミンEには血行促進効果と抗酸化作用があります。血行促進効果は筋肉に栄養をスムーズに供給し、そして疲労物質など老廃物を取り除きます。
そして抗酸化作用は筋肉疲労の原因ともなる活性酸素を除去して、筋細胞や神経細胞の損傷を防ぎます。
このように、カシスは補助的な効能ながらも筋肉疲労を緩和したり、筋肉疲労の回復を促進する効果があると考えられます。
ただし、カシスの筋肉疲労に対する効果は研究段階の範囲なので、多くを期待することはできないかもしれません。

【肩こりの抑制・解消】
肩こりは主に筋肉の緊張が続くことによる血行不良の症状と言われます。血行不良になるとエネルギー代謝がうまく行えなくなり、疲労物質が蓄積していきます。それが神経を刺激して肩こりに伴う違和感や痛みが生じると言われます
カシスには血流を改善する二つの成分が含まれています。
カシスに含まれるアントシアニンは末梢血管を拡張して血流を改善します。そして同じくカシスに含まれるビタミンEは血管拡張と共に赤血球に弾力性を持たせることで血行を促進します。
これらの成分の効能により、カシスには肩こりを抑制したり解消する効果が期待できると考えられます。
また、カシスは肩こりの原因の一つと言われる眼精疲労を軽減することでも、間接的にも肩こりの抑制が期待できます。

【動脈硬化の予防・改善】
まだ研究段階であり可能性の域を出ませんが、カシスには動脈硬化を予防・改善する効果が期待できます。
動脈硬化の原因は高血圧などで血管に負荷がかかり、傷ついた場所に過酸化脂質が溜まることにあります。
カシスに含まれるアントシアニンとビタミンEは血流を促進する効能があるため、血圧を下げ血管の負荷を軽減する効果があります。
また、同じくアントシアニンとビタミンEには強力な抗酸化作用もあるため、過酸化脂質を抑制する効果があります。
カシスはこれら二つの効能において動脈硬化のリスクを軽減させる効果が期待できます。

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