NBAドラフトを知ろう第3弾。
今回は前回に引き続きトレード編です。

前回はドラフト指名権をトレードにしちゃう話でしたが、今回はドラフト指名選手のトレード話です。

日本ではありえない、指名選手を即トレードに出すという荒業があるんですが、これには各チームの深い深い思惑があって、これまた面白いのです。

ドラフト選手のトレードはドラフト前から決まっている。たぶん・・・

ドラフト選手のトレードは、ドラフトが始まる前から決まっていると思います。
これはドラフト指名権の抽選から、ドラフト会議まで日にちがあり、時間の間に各GMがトレードの話を持ち掛けたりして話が進み、ドラフト指名後に即トレードとなるわけです。

でわなぜドラフト指名選手を即トレード出すような事が起きるのでしょうか。
それは指名順位大きく関わってきます。
まずAチームがa選手が欲しい。でもこのドラフト指名順位では、間違いなく先に指名されてしまう。
その時に、a選手がとられそうな順位の指名権を持っているチームに、自チームの選手や将来のドラフト指名権などをつけてトレード話を持ち掛けている思います。

『a選手を指名してくれたら、この条件でトレードします。だから指名してください。』

こんな感じでしょうかね。
これのケースは多く、あのコービー・ブライアントもそうですね。
レイカーズ一筋で引退されましたが、ドラフト指名はシャーロット・ホーネッツでした。その後にトレードされて、レイカーズに入団です。
これはレイカーズが持ち掛けて話なのは有名ですね。たぶん。

ドラフト選手同時のトレードもあり

先ほどはドラフト指名選手と、自チームの選手同士のトレードでしたが、
ドラフト指名選手同士のトレードもあります。
この時も当人同士だけのトレードではなく、指名権はついたりはしますね。
このケースもそこそこありますね。
トレード理由は先ほどと同じような感じですね。
ここら辺は先ほどに比べて、よりチーム事情が色濃くでるのかな・・・といったイメージです。

このドラフト指名選手同士のトレードで一番大きかったのが、『クリス・ウェバー』と『アンファニー・ハーダウェイ』の93年ドラフト1位・3位のトレードでしょうか。
クリス・ウェバーは大学バスケのスーパースターで、NBAではどのチームも欲しがるビッグマンでドラフト1位は確実とされていた選手。
そしてハーダウエィは、マジックジョンソン2世とも言われる高身長のポイントガードで、上位指名は確実の選手でした。

そしてこのトレードに大きな影響を与えていたのが、シャックことシャキール・オニールです。
このシーズンが1年目のルーキーながら規格外のパワーで、既にNBAを代表するセンターとなっていたシャック。
そのシャック要するオーランドマジックがドラフト1位指名権を獲得したこのドラフト。そして3位はウォリアーズ。
シャックとウェバーのビッグマンコンビ結成だと話題になっているなかで、仕掛けてきたのが、3位のウォリアーズでした。

どうしてもチームにビッグマンが欲しかったウォリアーズのヘッドコーチ兼GMドン・ネルソンは、ウェバー獲得のためにトレードを計画します。
前年にシャキール・オニールを指名していたマジックはハーダウェイを欲していたが、ウェバーを指名しないとも限らない。2位指名権を持つチームを違う選手獲得でほぼ決定している。
ネルソンはウェバー獲得を確実にするため、ドラフト前に「将来のドラフト指名権3つ出す代わりに、ウェバーを1位指名してもらう」という取引をマジックのフロントに持ちかけます。
ハーダウェイが残っていたらウォリアーズが指名しウェバーと3つの指名権でトレード。
もしハーダウエィが残っていいなくてもウォリアーズは3つの指名権を出すという破格の条件のトレー案でした。

マジック側もこれを受け入れたため、このトレードが成立した。ちなみにウェバーはこの時、「シャックとプレーしたかった」と感想を述べている。

さてこの大型トレードの2名はどうなったかというと、ウェバーはドラフト1位の名に恥じず、新人王。
ハーダウエィもシャックとのコンビで躍動して、チーム初のプレイオフに進出。
両チームともwin-winのトレード・・・
となりませんでした。
ウェバーはチーム首脳と揉めて2年目のシーズン始まってすぐにトレードされました。
ハーダウエィも本人そのもは悪くはないのですが、シーズンを重ねるにつれて、シャックのちーむからハーダウエィのチームとなりつつある状況にシャックが嫉妬をして、96年にシャックはレイカーズにFA移籍をして、シャック&ハーダウエイのコンビは僅か3年で幕を閉じる結果となりました。

もし、シャックとウェバーがコンビを組んでいたらどうなっていたのでしょうか。
そんなたらればを考えてしまうトレードでしたね。

左がハーダウエィで右がウェバーです。
ドラフト当日の貴重な写真ですね。

最後に

これがNBAのドラフトですね。
なかなか奥が深いですね。
こういった知識で頭に入れると、ドラフト指名順位を決める日から、ドラフトの日までが楽しめちゃうのです。
脳内GMなんかをやってしまいますね。

さて今年のドラフトはどうなっているのでしょうか。
それはまた次回の時に・・・

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中山葵

スポーツ全般大好きです。
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