メジャーでは「2番打者最強論」がトレンドになりつつある?

従来の2番打者のイメージといえば、バントやエンドランなど小技を効かせて、ランナーを得点圏に類を進めさせて、3,4,5番のクリーンアップに回す役目。
なんてイメージが強いですが、実は近年のメジャーでは「2番打者には攻撃的な強打者を置くべきという考えが浸透しつつあるのです。
昨季のメジャーリーグ両リーグのMVPは、いずれも2番打者でした。ワールドシリーズを制覇したカブスのクリス・ブライアントは、チーム最多の39本塁打、打率.292、102打点。ナ・リーグのMVP。またア・リーグMVPのエンゼルスのマイク・トラウトも打率.315、29本、100打点の数字をマークしています。
何故、2番打者最強論がトレンドになったのか?
それはコンピューターで試算したセイバーメトリクスにおける打順の考え方が強く影響しています。
得点力をアップするためには、当然、2番のバントという選択肢は消え、打線をつなぐという発想に行きつきます。
データから見ると、出塁率の高い選手を並べると打線がつながり、逆に長打率の高い選手は、並べない方が得点率は高かまるそうです。そこで出てきた発想が、OPS(出塁率プラス長打率)の高い打者を1番から順番に並べるというもの。しかも、2番打者は、3番や4番打者よりも、年間ですると17、18打席平均で打席数が増え、強打者に少しでも打撃チャンスを増やしたいという確率論がわかったそうです。

好調楽天の原動力となってる2番ペゲーロ

そしてその理論を日本球界で実践し絶好調のチームがあります。
4/25現在、貯金10。パリーグ首位独走中の東北楽天ゴールデンイーグルスです。
その好調の要因となっているのが、開幕から2番に座るカルロス・ペゲーロ選手です。
ここまで打率.306、7本塁打、20打点。
本塁打と打点のリーグ二冠の好成績を残しています。
楽天梨田監督は、 立ち上がりから心理的プレッシャーを与えることを意識してペゲーロ選手を2番に置き、小技でつなぐ2番打者よりも、大量得点につながるケースも増えてます。

過去には日本でも恐怖の2番打者はいた!

実は日本でもこれまで攻撃的2番打者は置くケースがありました。
1999年に日本ハムファイターズに所属していた当時入団3年目の小笠原道大選手は、2番打者ながら打率.285、25本塁打、81打点を成績し、「バントをしない2番打者」「恐怖の2番打者」とも言われていました。
2006年にはヤクルトスワローズに所属していたアダム・リグス選手が2番打者で打率.294、チーム最多の39本塁打、94打点を記録。
こちらも「バントをしない2番打者」と言われてました。

昨年のメジャー,今年の楽天ペゲーロ選手を見るように、今後日本でも「2番打者最強論」がどんどん定着していくかもしれませんね。

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