動体視力

動くものを見る視力のことを「動体視力」といいます。動体視力に大きな影響を受けるスポーツ競技は主に球技です。特に動きの速いボールを相手にする野球やサッカー、テニス、卓球といったスポーツでは、この動体視力が重要な鍵を握っています。

動体視力には2つの種類があり、1つは「DVA動体視力」といい、左右、もしくは上下に動くものを見る視力のことです。2つめは「KVA動体視力」で、遠くから自分の方へ近づいてくるものを見る視力をいいます。

野球を例にとると、ピッチャーが投げた球をバッターが打とうとする瞬間、上半身をひねって打つときには「DVA動体視力」がいかされていて、飛んできた球を野手がキャッチする際には「KVA動体視力」が活用されているといえます。

上下左右、遠くから近くへと、自在に動く球を追う球技には、この2つの動体視力を統合的に発揮することが必要です。

周辺視力

意識して「ものを見よう」とするとき、目は目の光を感じる部分である「網膜」の中心でものを見ています。これを「中心視力」といいます。

これに対して「周辺視力」とは、網膜の中心以外の、周りの部分を使って見る視力のことです。「周辺視力」は広範囲のものを視界に入れることができるので、周囲と自分の位置関係を把握するのに役立ち、スポーツ選手にとっては重要な要素の一つになっています。

「周辺視力」を遮断してしまうと、平衡感覚が失われたり、精神的に不安を感じてしまう、という実験結果もあるそうです。周囲が見えていないと、試合中自分のポジションが判断できなかったり、方向感覚が上手く働かないといったことが起こりえます。

人は、自分で意識して見ているもの以外にも、自然と「周辺視力」を使って広い範囲を認識しています。普段は気づきにくいですが、「周辺視力」はとても重要な役割を持っています。

深視力

「深視力」とは、遠近感や立体感を見る視力のことです。これを測定するための検査を「三桿(さんかん)試験」といいます。大型2輪免許や2種免許の試験で行われているそうです。

三桿試験とは、3本の棒のうち両端の2本が固定され、真中の1本が前後に移動し、3本が並んだと感じたときにボタンを押し、そのズレを測定します。つまり、前後の距離感を測定するものです。

たとえば、サッカーは22人のプレーヤーが複雑なフォーメーションで絶え間なく動くスポーツです。一瞬にしてプレーヤーの前後関係を判断できなくては、適切なパスを出せません。また、センタリングされたボールのシュート、ヘディングなどのタイミングは、微妙な距離感があってこそです。深視力がサッカー選手にとって非常に大事な能力であることがわかります。

瞬間視

深視力と同じようにスポーツのシーンで活躍する視力の一つに「瞬間視」があります。これは、様々な動きをもつ対象物を一気に捉え、把握し、それに対応する能力のことです。たとえば、バレーボールのスパイクを打つときなど、一瞬の内にどこに打つかを決めなければなりません。

サッカーのパスも「瞬間視」を必要とするいい例です。様々な動きをするディフェンダー、そして味方チームのプレイヤーの動きを一瞬で捉え、判断し、最適なコース、最適なスピードでパスを出すといったことは、まさに「瞬間視」が発揮されているといえます。

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