炭水化物と筋肉の関係

筋トレをして筋肉をつけるときに炭水化物はとても重要なポイントです。

炭水化物は消化・吸収されない「食物繊維」と、消化・吸収される「糖質」に大きく分類されます。エネルギー源として利用されるのは摂取された炭水化物「糖質」ということになります。

体内に吸収された糖質は肝臓内で多糖類である「グリコーゲン」に合成されます。グリコーゲンは非常に利用効率の高いエネルギー源として肝臓や筋肉中に貯蔵され、この筋肉中に貯蔵されたグリコーゲンのことを「筋グリコーゲン」といいます。

筋トレ後に炭水化物が必要な3つの理由

疲労の回復

筋トレにより筋グリコーゲンが減少すると、筋肉を動かすことが困難になりこれが疲労感となります。ここでいち早く炭水化物を摂取し、筋グリコーゲンを補充することで疲労感を減少させることができます。

筋タンパクの合成

筋タンパクの合成は、インスリンによって促進されます。このインスリンは、筋トレ後に十分な炭水化物を摂取することで分泌させること出来、効率的に筋肉を増やすことができるようになります。

筋分解の抑制

炭水化物の摂取により分泌されるインスリンには、筋分解を抑制する作用があります。また、体はエネルギーが不足すると筋タンパクを分解して糖を作り出します。この筋分解のことを「糖新生」と呼びますが、筋トレで枯渇した筋グリコーゲンを素早く補充することで糖新生を防ぐことができます。

筋トレ後の炭水化物の摂取タイミングと摂取量

筋トレ後に炭水化物を摂取するタイミングは、“できるだけ早く”が基本となります。

筋トレ前に食事をしていた場合

筋トレをおこなう2、3時間前の食事のことは、プレワークアウトミールと呼びます。

プレワークアウトミールで十分な炭水化物を摂取したときは、筋トレ後2時間以内に炭水化物を摂取するのが理想です。プレワークアウトミールで筋グリコーゲンが十分に満たされていれば、1時間〜2時間の筋トレでは筋グリコーゲンが完全に枯渇するとは考えにくいからです。

筋トレ前に食事をしていなかった場合

プレワークアウトミールが摂れなかった場合は、筋トレ後できるだけ早く、できれば30分以内に炭水化物を摂取するようにします。

筋グリコーゲンが十分に満たされていない状態で筋トレを始めることになるため、トレーニングが終わったときにはエネルギー不足で筋分解が起き始めているかもしれないからです。

筋トレ後の炭水化物の摂取量

筋トレ後の炭水化物の摂取量は、筋トレで消費したカロリーと同等程度の40g〜60gが適量です。これは白米だとちょうど茶碗1杯(150g)の量になります。

筋トレ後に摂取する糖質のほとんどは筋グリコーゲンの合成に使われますが、過剰に摂取した糖質は中性脂肪となり脂肪の合成に使われるため注意が必要です。

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