亜鉛は、必須ミネラルとされており、私達の体を作る上でなくてはならない栄養素の一つです。

亜鉛が体内で不足すると、貧血や食欲不振、免疫力の低下などの症状を引き起こす原因にもつながります。

亜鉛は、私達の体内でどのようなはたらきをしているのでしょうか。

亜鉛のはたらきを紹介

亜鉛は私達の体の中で、次にあげるような役割を担っています。

1、酵素を活性化させる
体内にある数多くの酵素を活性化させ、酵素の構造が安定するのに大きく役立っています。

2、細胞分裂や新陳代謝を助ける
細胞分裂によって新しい細胞を作る際、DNAやRNAの合成を行う上で亜鉛が不足すると、DNAやRNAの組み替えが正常に行われない可能性が高まります。

3、ホルモン分泌の活性化
亜鉛は、性ホルモン、甲状腺ホルモン、インシュリンの合成に必要不可欠な要素です。アメリカで亜鉛は「セックスミネラル」と呼ばれており、ドラッグストアなどでも多く取り扱われており、精子や卵巣のはたらきを活性化させるのにも大きく関わってきます。
妊娠を望んでいる方に非常に大切な栄養素の一つでもあり、不足すると男性は精液の減少、性欲減退、勃起不全、女性は不妊や生理不順につながる恐れがあります。

4、妊娠の正常な持続
妊娠すると女性の子宮の中で細胞分裂が爆発的に行われる為、亜鉛が今まで以上に必要になります。細胞分裂の他にも胎児の成長ホルモンとしてのはたらきを助ける役目もあり、妊娠週が経過する程、亜鉛を多く必要とします。
亜鉛が不足すると、流産や早産、奇形につながる恐れがあり、正常な妊娠を続ける為には不可欠な要素と言えるでしょう。

5、子どもの発育や成長を助ける
細胞分裂が活発である成長期の子どもにとって、骨の成長や成長ホルモンの機能を維持する上で亜鉛が活躍します。不足すると、身長や体重が正常に増加しない成長障害につながります。

6、皮膚・爪・髪・視力の健康維持
ビタミンCやコラーゲンの合成や網膜機能の維持やビタミンAの代謝にも関与しており、皮膚・爪・髪・視力の健康を維持する上でもなくてはならない要素です。

7、味覚機能の維持と唾液の分泌
亜鉛は味覚細胞の形成にも関与しており、不足すると味覚障害につながる恐れがあります。

8、活性酸素の除去(細胞の老化防止)
体内の活性酸素の量が多くなると、細胞を傷つけることや、発がん性物質と結びつき、がんなどの病気を引き起こす恐れがあります。
亜鉛は、活性酸素を除去し、細胞が正常なはたらきを行う上で大きく貢献しています。

9、精神の安定化
中枢神経の形成・機能維持に関与しています。

10、体内の有害な金属の排出
環境汚染が悪化しつつある現代社会において、水銀、ヒ素、アルミニウム、鉛、カドミウムといった有害な金属が蔓延しています。
亜鉛は、体内の有害な金属の排出にも大きな役割を担っており、有害金属や活性酸素の解毒に必要なメタロチオネインというタンパク質をすい臓で作る為に必要な要素です。

亜鉛を摂取して、健康維持をはかろう

このように、亜鉛は私達の体内でさまざまなはたらきを担ってくれており、マルチな活躍をしてくれています。

亜鉛は、数多くの食品に含まれています。中でも含有量が多い食品は、牡蠣です。その他にも、お米やパンなどの穀類、レバーなどのお肉類や卵、煮干しやたこなどの魚介類、チーズやナッツ類などにも含まれています。

加工食品やダイエットなどで食事が偏ると、亜鉛が不足しがちになる恐れがありますので、亜鉛を摂取しやすい食品を中心としたバランスの良い食事を心がけましょう。

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