生命力の高い「ニラ」

独特の香りが特徴的な「ニラ」は、中国西部が原産地で、日本をはじめとしたアジア各国では親しまれています。日本では古事記に登場するほど古くから知られていましたが、長く薬草として用いられてきて、広く食用として広まったのは明治時代以降なんだそうです。「ニラ」は寒さにも暑さにも強いうえ、非常に生命力があり、同じ株から年に3〜4回収穫できます。1年中出回りますが、やわらかい春ニラの4〜5月と、葉の厚みと独特の風味が増す冬ニラの11〜2月が旬になります。

香りの源となるアリシンの優れた栄養効果!

「ニラ」といえば、独特の香りが特徴ですが、これはネギやニンニクにも含まれる硫化アリルの一種アリシンで、さまざまな効能が知られている成分です。血行を促進し、血液をサラサラにして動脈硬化などを防いだり、消化酵素の分泌を促して食欲を増進させる働きがあります。殺菌作用もあり、胃炎や胃がんの原因になるピロリ菌や、風邪や気管支炎の原因になるウイルスから身体を守る効果も期待できます。

また、「ニラ」にはエネルギーの代謝に欠かせないビタミンB1の吸収を高める働きがあるため、疲労回復やスタミナアップにオススメの食材です。

アンチエイジング効果も凄い!

「ニラ」には他にも豊富な栄養素が含まれています。免疫力をアップして風邪予防に効果的なベータカロテンの含有量はほうれん草以上。ベータカロテンは抗酸化作用があることでも知られていますが、ニラには同じ抗酸化作用のあるビタミンC、Eも豊富に含まれるので、アンチエイジングやガン予防につながるはたらきが期待できます。また、体内の余分な塩分を排出するカリウム、便秘予防に欠かせない食物繊維も含まれています。ただし、アリシン、ベータカロテンは熱に弱い成分なので、加熱する時は短時間で調理することを心がけましょう。

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