七柱の福の神「七福神」が、現在のような形で人々に定着したのは江戸時代中頃。
浮世絵にも宝船に乗った七福神が描かれ、正月には初詣でを兼ねての七福神詣でが庶民の間で盛んに行われてきました。
そんな七福神を紹介していくシリーズです。
今回は弁財天様です。

七福神唯一の女神弁財天

七福神中、唯―の女神。
サラバスティ樫な例と呼ばれるインド古代神話の水神で、ヒンドゥー教では梵天(ぼんてん)の妃。
琵琶を奏でる絶世の美女の姿で描かれることが多い。

水の流れる妙音から音楽、弁舌を司るとされ雄弁と智恵を授け、芸能、学問の分野での成功。
名誉を与えるとされる。金運、財運をもたらすともされる。

弁財天様はいろんな顔を持っている?

福の神として祭られた日本の弁財天は、穏やかな表情をした美女の姿をしている。

しかしインドでは、武装して恐ろしい表情をした弁才天の像が多く作られた。
本来インドの神の多くは、悪鬼を退けて人びとを守るものとして信仰されてきた。
そのためインドには川の神サラスバティー(弁財天)が、悪神阿修羅を退治したとする話が伝わっている。

そのため日本でも阿修羅と戦った時の姿を表現した、八本の腕を持つ弁財天像も作られた。
東大寺法華堂の八臀弁財天立像は、八本の腕に矛、剣などの八通りの武器を持った姿をとつている。

弁財天は、多様な性格を持つ仏である。
弁財天を戦闘の神とする説のほかに、弁財天を全世界の母と位置づける文献もある。
しかし日本ではじだいに弁財天は美の女神、音楽、芸能の女神としての性格が強調されるようになっていった。

弁財天様は元々はインドの川の神?

七福神の中のただ一柱の女神である弁財天は、美しい女神である。
弁財天は日本では、天女の姿で琵琶を持つ姿をとるが、このような弁財天は日本独自のものであると考えてよい。

インドの川の女神サラスバティーが、中国経由で日本に伝わり弁財天となった。
ヒンドウー教ではサラスバティーが、ヒンドゥー教の三つの有力な神の一つである創造神ブラフマンの妻だとされる。
ヒンドウー教はアーリア人が作ったバラモン教から発展した宗教であるが、サラスバテイーはバラモン教成立時からある神だと考えられている。

インドに移住してきたアーリア人はまず自分たちの生活に欠かせない水を与えてくれる川の神をサラスバティーと名付けて土地の守り神として祭った。
このあとヒンドウー教の発展によつて新たな神が次々に作られた。
そのためサラスバティーは、インドの多くの神の中の一つとして扱われるようになった。

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