心の働きにとって大切な3つの「神経伝達物質」とは
「神経伝達物質」というとなんだか分からない方も多いと思いますが、実は“脳内ホルモン”とも呼ばれていて、意外にその一部は聞いたことがある方は多いと思います。今回はその中でも、“心の働き”にとって大切な3つの「神経伝達物質」をご紹介します。
セロトニン
「セロトニン」は、1980年代以降の世界の精神医学研究で、中心的に進められてきたと言われているほど重要な神経伝達物質です。脳内ホルモンとして有名ですが、全身のセロトニンのうち、90%は小腸、8%は血液中の血小板に分布しており、脳にはわずか2%しか存在していないそうです。
ただ、この微量のセロトニンが、心の健康に深く関係していて、幸福感、不安の軽減、感情コントロール、食欲のコントロールなど、さまざまな役割を担っています。不足するとネガティブな思考が増え、不安になったり、訳もなく悲しくなったりするそうです。例えば、うつ病ではセロトニンが低下していることが少なくないため、セロトニンの機能を活性化する治療が行われるそうです。
セロトニンを増やすためには、朝日を浴びたり、ここちよい運動をしたり、セロトニンの原料となるトリプトファンを含む食物(肉、大豆、乳製品、バナナなど)を取り入れることが大切です。
ノルアドレナリン
「ノルアドレナリン」は、意欲、活動性、積極性、思考力、集中力をつかさどり、低下すると意欲低下型のうつ状態に陥る神経伝達物質です。この分泌が逆に過剰となると、攻撃性・イライラ・不安感につながったり、不眠や、動悸・血圧上昇などの交感神経症状につながります。
ノルアドレナリンの機能を高める抗うつ薬を用いると、意欲・集中力を高めることが期待されますが、ノルアドレナリンが高まりすぎてもいけないそうです。
ドーパミン
合成経路においてノルアドレナリンと近い位置にある「ドーパミン」は、快楽・意欲・食欲・性欲・探求心・動機づけをつかさどっており、部分的に、ノルアドレナリンと似た役割も担っています。例えば、うつ病・うつ状態においてドーパミン機能が低下する場合がありますが、食欲低下・意欲低下が起こることで食事が摂れなくなります。逆に、ドーパミン神経系の機能を高める抗うつ薬を用いると、食欲が回復します。その一方、過剰な分泌は、幻覚・妄想につながりますし、快楽と関係しているため、繰り返し過剰に分泌されると、ギャンブル・買い物・アルコール・薬物など依存症を誘発する恐れもあります。
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