健康のためには「腹八分目」!

健康のためには「腹八分目」といいますが、これは日本だけでなく、“Light suppers make long life.(軽めの夕食は長寿の源)”という言葉があるなど、世界でも健康の常識なんです。

私たちが食べたものは、胃腸によって消化吸収が行われますが、食べ過ぎや飲み過ぎといった生活を送っていると、胃に疲労が溜まっていく一方になります。食後に胃もたれなどの不快感を覚えるときは、胃の働きが低下して消化がしっかり行われていないと考えてよいでしょう。

胃がうまく働かない原因として、暴飲暴食による胃の酷使だけでなく、精神的なストレスの場合もあります。日頃の食事管理だけでなく、体調に合わせて食べる量を変えるのも大切です。

満腹状態でありがちなこと

お腹がいっぱいになった直後、頭がボーッとするような経験はありませんか?。これは、食べたものを消化吸収するために胃や腸に血液が集まり、心臓や脳の血液が不足がちになるためです。また、座った姿勢から立ち上がる際も、下半身に集まった血液が心臓に戻りにくくなり、ふらつく危険もあるんです。あらかじめ「腹八分目」にしておけば、血圧の変化もおだやかになり、食後にぼんやりしたり、ふらついたりするリスクを防ぐことができます。

食べる量ではなく、カロリー量に注意!

「腹八分目」とはいっても、甘いものや脂っこいものばかり食べていては、栄養バランスが偏ります。調理法を工夫して砂糖や油を控える、野菜の比重を増やすなどして、物質的な食べる量よりも、摂取するカロリー量が、普段摂っている総エネルギー摂取量の「八分目」になるようにするのがポイントです。

逆に、比較的低カロリーで、消化のよい素材や調理法であれば、同じカロリー量でも物量的には多めに食べられるというなんです。満腹になるまで食べないと落ち着かない方は、野菜で料理のかさを増やしたり、ささみや白身魚を選ぶようにすると、「腹八分目」のカロリー量でもしっかり食べられます。

よく噛むことで満足感を得る!

とはいえ、物足りなさを感じることもあると思います。そんなときは食事の量自体を少なめにしても、食べ方を工夫することによって、満腹感を得ることができます。

たくさん食べる人によく見られる「早食い」は、脳内で摂食量を判断する満腹中枢が働く前に食事をたいらげてしまうため、食べ過ぎてしまう原因になっています。そのため、食事中は箸や器を持ったままにせず、ゆっくり時間をかけて食べるようにしましょう。また、ひと口ごとによく噛んで食べるようにすると、噛む行為によって満腹中枢が刺激され、より早い段階で、脳が「もう十分食べた」と感じるようになります。

日々の食生活の中では、おなかいっぱい食べると満足感が得られるので、つい満腹になるまで食べてしまうこともあるかと思います。ただ、腹八分目で止めることによって、健康効果はもちろん、次の食事を楽しみにする気持ちが高まったり、ひと口ひと口をより味わって食べる余裕も生まれます。日々の食事の際に意識してみてください。

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