日本の伝統食「ぬか漬け」

「ぬか漬け」は、米糠に塩と水を混ぜ合わせて作った「ぬか床」に、野菜を漬け込んだ漬物です。周りに付いた糠は洗い落として食べますが、栄養が野菜に浸み込むので、野菜に足りない成分も摂れます。

きゅうりや大根などの野菜との相性がいいだけでなく、魚や肉などの動物性の食品とも相性がいいみたいです。糠の栄養は漬け込んだ食材に浸み込むので、洗い落としても糠と野菜の栄養が同時に摂れるのがメリットです。

糠を発酵させて作る「ぬか床」は、たんぱく質、脂質、食物繊維、ビタミンA、B1、B2、B6、E、ナイアシン、カルシウム、リン、鉄などの栄養素の宝庫です。唯一含まれないビタミンCも、ぬか漬けにする野菜から摂取することができます。野菜をそのまま食べられる「ぬか漬け」は、一品でほとんどの栄養素が偏りなく摂れるバランス栄養食と言えます。

しかも「ぬか漬け」の効果により野菜に含まれる栄養も倍増するのが嬉しんですね。野菜をぬか床にいれると、浸透圧で野菜の水分が抜け、ぬかに含まれる栄養分を吸収します。そのため、生野菜よりビタミン含有量が増えるんだそうです。

腸内環境を整え、免疫力もアップ!

ぬか床に漬けた「ぬか漬け」からは、植物乳酸菌や野菜の食物繊維が摂取できます。糠自体も食物繊維を含みますが、食べる時に糠を洗い落とすので、食物繊維は漬け込んだ野菜から摂ります。食物繊維を含む野菜は噛む回数が自然と多くなります。唾液の分泌が促進され胃腸の働きが活発化し、食べ物の消化が良くなります。

食物繊維と乳酸菌は共に整腸作用があるので胃腸の健康を促し、便秘の解消効果、免疫力のアップなどの作用で、アレルギーの緩和、胃がんや大腸がんのリスク低下にもなります。しかも、便秘を改善してくれる効果もあるので、肌荒れや吹き出物の予防や改善に効果があります。そして、食物繊維以外にも漬け込んだ野菜からは、美肌作りに大切なビタミンCが摂れるため、ニキビや吹き出物の予防に有効。「ぬか漬け」は糠と野菜に含まれる栄養の相乗効果で、美容効果も期待できます。

食べ過ぎは禁物!

ただ「ぬか漬け」は塩分の摂りすぎになるのではと気になる方も多いと思います。ぬか床には食塩が添加されるので、食材にしっかりと塩分が浸み込みますので、食べ過ぎは塩分の摂りすぎになります。

毎食は控えて一日一回にし、一食の目安はきゅうりは30g、大根であれば20~25gほどを目安にしましょう。ただ、きゅうりのぬか漬けはカリウムを多く含んでいます。このカリウムは体内の過剰なナトリウムを排出する効果があるので、翌朝のむくみ予防に有効です。

塩分が多めの食事にはカリウムを含む納豆やほうれん草などを一緒に食べると効果的と言われておるので、塩分過多にならないよう、食べる量を制限したり、メニューを工夫してみましょう。

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