鮮やかな赤い体が大きな特徴で、目が金色に輝いて見える金目鯛。どんな効果があるのでしょうか。
金目鯛はしっかりと脂が乗っていることから煮魚用としても人気のお魚。ホロホロと柔らかい身・小骨が少なく食べやすいことから小さなお子さんやお年寄りでも食べやすい魚です。
生活習慣病予防
キンメダイの体表(皮)の鮮やかな赤色の元となっている色素成分は、カロテノイドの一種「アスタキサンチン」という成分です。アスタキサンチンは活性酸素を抑制・除去する働きを持つ抗酸化物質の一つですが、カロテノイド類の中で最も高いと言われるほど強力な抗酸化作用を持つと考えられているそうです。
アスタキサンチンは活性酸素の過剰増加に起因する老化・生活習慣病予防に対しての効果が期待されています。加えて金目鯛には血液サラサラ効果がある脂質として注目されるEPA(エイコサペンタエン酸/IPA:イコサペンタエン酸とも言う)を始めとするオメガ3脂肪酸、抗酸化物質であるビタミンEなども含まれています。アスタキサンチンやオメガ3脂肪酸のEPAは(LDL)悪玉コレステロールの減少・善玉(HDL)コレステロール増加作用が報告されていますし、アスタキサンチンはアディポネクチン分泌を促すことで血圧降下・血糖値降下作用を持つ可能性があることも報告なされています。このため適量の摂取であれば金目鯛は高血圧・動脈硬化・糖尿病などの生活習慣病予防に役立つと考えられています。
目の疲れに
金目鯛の体表(皮)に多く含まれているカロテノイド系色素成分のアスタキサンチンは網膜色素上皮層にある血液網膜関門を通過できる数少ない抗酸化物質であり、血流改善効果もあると考えられています。現代病とも言われる眼精疲労は目を酷使することで目の周囲にある毛様体筋という筋肉が疲労し、その機能が衰えることでピント調節機能の低下・目のかすみ・視力低下・肩こり・頭痛などを引き起こすとされています。
骨や歯に
金目鯛に含まれるリンの量は、魚類の中でトップクラスを誇ります。その含有量は豊富で、鮭(さけ)の1.5~2倍ほどのリン含有量を誇ります。
リンは、カルシウムと結合することで骨や歯を形成する栄養素で、リンとカルシウムはバランスよく摂ると、効果を十分に発揮できます。
リンはカルシウムと結合して骨格を形成するほか、タンパク質や脂質と結合して細胞膜や核酸の成分として使われます。
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