休日でも駆り出される

ブラック企業が極端に休日の少ない職場であることは、前に説明した通りですが、例え休日であっても無理に出勤させられることもあります。
たまの休日でも、上司からの電話で呼び出されたり、仕事を言いつけられるといったことが珍しくありません。
また、呼び出されないまでも、時間外に業務連絡を入れられたりすることが頻繁にあります。
過労死に至った事例の多くでは、このような休日の呼び出しや、時間外の連絡を日頃から受けていたことが明らかとなっています。
こうした時間外の勤務はもちろん、単なる仕事上の連絡であっても、労働基準法では休日出勤とみなして賃金を支払うよう義務付けられていますが、ブラック企業にはこうした意識はありません。
まして、時間外の連絡などはお構いなしというのが実情です。
ですので、このように就業時間がなし崩しになりがちな職場の場合、完全にブラック企業であると言ってよいでしょう。

冠婚葬祭に出られない

休日がない、または休日でも休ませてもらえないというのは、これまで見て来たとおりブラック企業にありがちな特徴です。
このため、冠婚葬祭の場合であっても休暇などは取らせてもらえません。例え親族の葬儀や友人の結婚式があったとしても、ブラック企業は休日を許可しないことがほとんどです。結婚式などは土日に行われることが一般的ですが、先に見た通りブラック企業は土日出勤も当たり前ですから、式よりも仕事を優先するよう強要されてしまいます。仮に出席を認められたとしても、その後出勤しなければならないということが珍しくありません。冠婚葬祭で休暇を取らさなければならないという規定はありませんが、普通の企業であれば、まず認められるのが一般的です。もしも冠婚葬祭ですら休めないという会社の場合、かなりブラック企業の疑いが濃いと言えるでしょう。

うつやノイローゼになりやすい

これまで見てきたように、ブラック企業は過酷な勤務形態が日常化しています。毎日残業が深夜まで続き、休日もなくプライベートもほとんどないという状況に、心や体を病んでしまう人も少なくありません。職場でうつやノイローゼを発症した同僚が複数いるならば、ほぼ間違いなくブラック企業と言えるでしょう。まわりにうつが広まることで、ますます職場の空気は悪化していき、活力もそがれます。最悪の場合には命に係わることもありますから、取り返しがつかなくなる前に、相談機関などへ連絡してみましょう。もしも仕事が原因で精神病などにかかった場合は、労災に認定されることもありますから、普段から日々の仕事の状況を記録しておいた方がよいでしょう。

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