日本にはこんなにも世界遺産の認定されているところがあったとは!パート⑥
国内旅行に行く先で、世界遺産を目にすることも多いと思います。
これを読んでおけば、どこにどんな世界遺産があるか、事前に知っておくことが出来ます。少しづつですがご紹介します。
厳島神社(宮島)(広島)
瀬戸内海に位置する厳島は、太古より神道信仰における聖地とされており、6世紀に最初の社殿がこの島に作られたとされます。
現在の社殿は当時最も強大な武将であった平清盛により13世紀に作られましたが、12世紀の建築様式に大きく影響を受けています。
厳島における世界遺産としての登録エリアは431.2haとなり、厳島神社に接する海の一部を含んだ世界遺産登録エリアを取り囲むエリアが緩衝地域(2634.3ha)として登録されています。
構成資産は17の建造物と2つの社殿群(本殿を含む本社,摂社客神社)を成す3つの社殿及びそれらに付随する建造物だけでなく,弥山周辺の森林地区も含まれる。
厳島神社の社殿は伝統的な日本の神道の建築方法に則り,信仰の対象である山々や自然を社殿から礼拝することができるよう,山の麓に作られています。
海や風景に溶け込むように配置された社殿などの建造物は,中央の人工建造物,前景の海,背景の山々が三位一体となり,日本の美の定番として認められてきました。
宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡)
九州・福岡県にある宗像市の北西の海上、約60kmに位置する沖ノ島は、島全体が宗像大社沖津宮の御神体で、「神の島」とも呼ばれます。
自然崇拝を元とする固有の信仰・祭祀が4世紀以来現代まで継承されている点が評価され、世界遺産として登録されました。
沖ノ島の祭祀遺構は、遺構や遺物が千年以上も地表に露出したまま荒らされずに残されています。
これにより、そこで行われていた儀式や信仰・祭祀が4世紀以降どのように変化し、現代まで受け継がれてきたかを窺い知ることができます。
また、これらの儀式では、奉納物は島のさまざまな場所で供物として預けられました。
その多くは古代の美術工芸の粋を集めた作品で、日本国内だけではなく、シルクロードや朝鮮半島を通じてもたらされた宝物も多数存在し、当時の日本と大陸との活発な交易がうかがえます。
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産(長崎)
キリスト教は1549年にイエズス会宣教師のフランシス・ザビエルによって日本の九州地方に伝えられ、九州を中心とした日本の西部でで急速に普及しました。
イエズス会は、ポルトガルとの貿易港が開設された長崎に基盤を確立しました。長崎市は日本の宣教活動の基盤として重要な役割を果たしました。ここで教会とキリスト教の文化が栄え、1582年に長崎から若者代表団がヨーロッパに向けて出発し、教皇の謁見を受けました。彼らの訪問は、キリスト教が日本で根付いたという事実を伝えましたが、宗教を禁止した幕府の反キリスト教政策では、キリスト教は厳しく鎮圧され、1637年には島原の乱がおこりました。この歴史を伝えるキリスト教の史跡は今日まで長崎・熊本を中心に保存されています。
キリスト教が禁止されている間、その信者たちはバプテスマとオラショの伝統を世代から世代に伝えた島に移り住みました(ラテン語のoratio [”祈り”]から派生した)、”オラショ”は最初に教えられた祈りと賛美歌で、明治時代(1868-1912)にキリスト教の禁止が解除されるまで信仰が続けられました。
長崎県とその周辺地域には、長年の抑圧の後に建てられた多くの教会があります。これらの教会は抑圧された支持者の宗教的自由の再取得とその長い過程の証です。これらのキリスト教の教会はまた、外国の司祭によってもたらされた西洋の建築技術と日本の伝統的な建築技術の融合から生まれた質の高い構造設計の優れた例とも考えられています。教会は、それを取り巻く独特の自然環境に関連した特定の文化的景観を形成しています。
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