区別の方法は2通り!「野菜」と「果物」の違い

1.収穫形態で区別する方法

「野菜」と「果物」を区別する方法の1つ目は、収穫の形態で判断するというものです。

まず、畑で作られるのが「野菜」です。収穫後は茎やツルが枯れてしまうので、畑では違う作物を育てたり、同じ作物の苗を植えて初めから作り直したりするのが特徴です。
たとえばニンジンは、畑や家庭のプランターに苗を植えて育てます。

収穫したあとは、同じ畑にニンジンではない作物の苗を植えることができます。また、ニンジンを再び育てたい場合には、畑に新しい苗を植えなければ収穫できません。

ですから、ニンジンは「野菜」の定義に当てはまります。

一方、木に成る作物は「果物」です。作物を採取したあとも、翌年には同じ木に同じ作物が成ることも特徴です。

たとえば、バナナは木に成ります。また、収穫後も、次の年には同じ木にバナナが成りますから、「果物」の定義に当てはまります。

つまり、収穫形態で区別すると、畑で育てられ、収穫のサイクルが1年で終わるものが「野菜」で、木で育てられ、収穫のサイクルが何年も続くものが「果物」と分類されるのです。

2.食べ方で区別する方法

「野菜」と「果物」を区別する方法の2つ目は、食べ方で判断するというものです。具体的には、次のような観点で区別します。

・食べる部分
・調理形態
・料理としての特徴
以下、1つずつ詳しく解説します。

①食べる部分
実(み)だけでなく、その他の部分も食べる場合、その作物は「野菜」に分類されます。

たとえば大根は、実だけでなく、葉や皮も別の料理に使うため、「野菜」に分類されます。ブロッコリーも茎も含めて丸ごと食べることができますから、「野菜」ですね。

一方、実しか食べない場合、その作物は「果物」に分類されます。

たとえばミカンやブドウを食べるとき、皮や種を取り除いて実だけを口に入れます。ですから、「果物」に分類されます。

このように、実以外の部分も食べるのが「野菜」、実だけを食べるのが「果物」なのです。

②調理形態

「野菜」は、火にかけたり、ドレッシングをかけたりと、何らかの方法で手を加えて食べるものです。

たとえば、タマネギは肉と一緒に炒めて火を通して食べます。また、生の状態でサラダに使う場合にも、ドレッシングなどをかけますね。

ですから、タマネギは「野菜」に分類されます。

一方、「果物」は、生で食べるものを指します。

たとえば、キウイは特に手を加えずに、実をそのまま食べます。火を通したり、上に何かをかけたりすることはありませんから、キウイは「果物」といえます。

このように、手を加えてから食べるのが「野菜」、生のまま食べるのが「果物」なのです。

③料理の役割

「野菜」はおかずとして食べられます。

たとえば、キャベツやレタスはサラダなどに使われますから、おかずとして食卓に上りますね。また、ピーマンも肉料理などの一部として、おかずとなります。

ですから、これらは「野菜」に分類されるのです。

一方、デザートとして食べるものは「果物」です。

たとえば桃は、食事の最後に食べるのが一般的ですから、デザートといえます。また、ブルーベリーは、ケーキやパフェなどのスイーツの中に入っていることもあります。

ですから、これらは「果物」に分類されます。

このように、おかずになるのが「野菜」、デザートになるのが「果物」なのです

区別の方法によって分類が変わる場合

ここまで、「野菜」と「果物」を区別する2通りの方法について解説しました。

収穫形態で区別する方法と、食べ方で区別する方法がありますが、どちらが正しいかということは決まっていません。「野菜」と「果物」のはっきりとした定義はないのです。

このため、どちらの方法を使うかによって、同じ作物が「野菜」の分類されたり「果物」に分類されたりする場合があるのです。その例として、メロン・スイカ・イチゴの3つが挙げられます。

①収穫形態での区別

まず、収穫形態で区別する方法を使って、メロン・スイカ・イチゴが「野菜」なのか「果物」なのかを考えてみましょう。

メロンとスイカは畑で苗から育てられるものです。また、イチゴも、木に成る種類が存在するものの、基本的には畑やプランターで栽培されます。

ですから、これらはすべて「野菜」に分類されます。

②食べ方での区別

次に、食べ方で区別する方法を使って考えてみましょう。

まず、私たちはメロンやスイカを食べるとき、種や皮を食べずに実だけを口に入れます。イチゴも、ヘタを取って実を食べるでしょう。

また、調理の形態を基準に考えると、メロン・スイカ・イチゴはどれも生で食べますね。一般的には火にかけるなどの加工はしません。

さらに、料理の種類で区別する方法を使うと、これらはすべてデザートとして食卓に上がります。ですから、食べ方で区別する方法を用いると、メロン・スイカ・イチゴは「果物」に分類されます。

つまり、メロン・スイカ・イチゴは、収穫形態で区別すると「野菜」に分類されるものの、食べ方で区別すると「果物」に分類されるのです。このような特徴をもつ作物は「果実的野菜」とも呼ばれます

関連するまとめ

それ間違ってます!実は勘違いしている食べ物

勘違いしてる方が多く、実はそうじゃない食べ物をご紹介。

一日一粒!栄養の宝庫と呼ばれるミラクルフルーツ「プルーン」

最近ではコンビニでもドライフルーツとして売られていて、手軽に手に入る「プルーン」。栄養豊富なので一日一粒!始…

関連するキーワード