夏バテ予防に

うなぎは夏バテ防止・スタミナ食というイメージが強い食べ物。元々は土用の丑の日に「う」が付くものを食べると夏バテしないという伝承によるものだったそうですが、エネルギーやビタミンが豊富なうなぎは栄養源としても非常に優れています。夏場に失われやすいカリウムなどのミネラル類も広く含まれていますし、ムチンを含みタンパク質吸収が良いとする説もあります。

脂質が多いうなぎですが、良質なタンパク質を含む食材でもあります。また代謝を促すことで体にエネルギーを行き渡らせるビタミンB群も多く含まれています。特に脂質代謝に関わるビタミンB2が生100gあたり0.48mg、糖代謝に関わるビタミンB1が0.37mgと多く、蒲焼きの場合はその2倍近くになります。タンパク質や代謝を高めるビタミンB群の補給に適していることから、疲労回復にも効果が期待できます。

ビタミンAが豊富

うなぎにはビタミンAが非常に多く含まれており、1串のかば焼きで成人が必要とする3日分のビタミンAを摂取することができます。ちょっと驚きですよね。うなぎの肝にはさらに多く含まれており、100gあたりのレチノール含有量は身の約2倍になります。
ビタミンAは皮膚や目、口、鼻、のど、肺、内臓などの粘膜を健康に保つ効果があります。また、皮膚の上皮細胞の入れ替わりを活発にするので、美肌・美容の効能も期待できます。
さらに、ビタミンAは目の網膜にあるロドプシンという物質の主成分になります。ロドプシンが正常化することで、眼精疲労や視力の回復効果も期待できます。
ビタミンAは動物性食品に含まれる「レチノール」と、植物性食品に含まれる「カロテン類」がありますが、うなぎは動物性食品のため、レチノールが多く含まれます。
レチノールはうなぎ、あんこう、レバーなどに多く含まれています。カロテン類に比べ、レチノールの体内の吸収率は高く、70~90%ほどが吸収されます。うなぎに含まれているビタミンAは効率面でも優れています。

生活習慣病予防

うなぎには青魚に匹敵するほどEPA(IPA)やDHAなどのオメガ3(n-3)系と呼ばれる不飽和脂肪酸が多く含まれています。中でも血液サラサラ成分としてサプリメント等にも活用されているのがEPA(エイコサペンタエン酸)もしくはIPA(イコサペンタエン酸)と呼ばれている成分で、うなぎはこのEPAを生100gあたり580mgとカツオよりも多く含む食材です。
EPAは血小板の凝集を抑制する働きや悪玉コレステロール・中性脂肪の低下、血圧降下作用などが報告されています。また悪玉(LDL)コレステロールだけを低下させる働きがあるとされるオレイン酸を含み、抗酸化作用や血管拡張を持つビタミンE含有量も100gあたり4.9gと高いので、相乗して高血圧や動脈硬化予防に効果的と考えられています。結果として脳梗塞や心筋梗塞の予防にも役立ってくれるそうです。もちろん食べ過ぎればデメリットもありますが、時々一人前を食べるくらいであれば特に心配はいりません。近年はうなぎにコラーゲンが含まれている事から、血管の補強という点でも注目されています。

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