まずニンニクとは?

ニンニクは、玉葱と一緒で鱗茎(りんけい)と呼ばれる部分を食べる食品の仲間です。鱗茎は球根とも言われますが、こちらの方が言葉としては馴染みがありますよね。実際には根ではなく地下茎の一種で、養分を蓄えています。

ニンニクの効果

①体力増強・疲労回復

疲労回復・体力増強には、体にコンスタントにエネルギーを補給する必要があります。そのエネルギー代謝にはビタミンB1が欠かせません。ビタミンB1は玄米、胚芽米、豚肉、うなぎ、きのこ、大豆、そら豆、ナッツなど多様な食材に含まれていますが、水溶性のため、吸収率が低いのです。ところがにんにくのアリシンと結合すると、油に溶ける性質となり、腸から吸収され、体内でエネルギー代謝を助けてくれます。

②冷えの改善

若い女性に多い冷え症は、薄着や冷房によって実感される体の冷えに加え、体質によるものもあります。冷え症は肩こりや腰痛、生理痛などを招くため、栄養のバランスをとり、体の内側から温めることが大切です。
にんにくを食べると交感神経を刺激して末梢の血管を拡張させるという働きがあります。血液が全身に流れ、手や足の先から首まで温まります。にんにくジャムなどを常備してクラッカーに塗って食べるなど、こまめに摂ることがおすすめです。

③がん予防

禁煙や食生活に注意することはもちろん、ガンにならないように日頃から予防することが大切です。にんにくの摂取量とガンの発生頻度を疫学的に調べると、にんにくをよく食べている韓国や中国東北部などの人は食べていない地域の人に比べ、ガン患者が少ないのです。アメリカ政府が90年代初頭から進めている、ガンに予防効果のある食品を探し、さらに有効な食品を作り出そうという国家プロジェクト「デザイナーフーズ計画」では、にんにくが「ガンになる危険性を少なくする効果がある最も重要な食物」であると証明しています。
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④免疫力アップ

ウイルス感染によるインフルエンザの脅威が毎年報道されますが、不規則な生活や栄養不足の状態では、侵入したウイルスを外に排出できなくなり、インフルエンザにかかりやすくなります。栄養バランスのよい食事を摂ること。さらに、にんにくを継続的に食べることで、にんにくに含まれるスルフィド類がウイルスを食べ(自然免疫)、ウイルスを攻撃する抗体を体内に作らせる(獲得免疫)という二方向から免疫力アップに貢献します。

⑤美肌効果

肌のハリやなめらかさなど、質感を左右するのは一番外側の表皮です。0.2㎜以下というごく薄い部分が外からの異物や刺激から体を守るとともに、体内から水分が蒸散するのを防いでいるのです。にんにくを食べた後で経験するスベスベ感は、にんにくの成分が血液循環をよくしたためと考えられています。美肌のためには、毎日タンパク質食材を摂り、抗酸化成分を含む緑黄色野菜とともに、にんにくを食べるのがおすすめです。

⑥アンチエイジング

私たちの体はおよそ60兆もの細胞からなっています。その細胞の一つ一つが体内で生じる活性酸素によりダメージを与えられ、老化の原因となっています。一方、人間の体には抗酸化作用という能力も備わっています。にんにくの成分は、抗酸化ストレスを引き起こす毒性物質を感じ取るセンサーのスイッチをオンにし、抗酸化作用を積極的に働かせ、老化予防にも効果があると考えられています。

ニンニクの成分 アリシン・ビタミンB1とは?

ニンニクと言えばあの匂いを思い浮かべる方も多いかと思いますが、この匂いの元となる成分、アリシンが疲労回復に役立ちます。アリシンは硫黄化合物なのですが、そう言われると匂いが強い理由も納得できる気がしますね。
ニンニクを切ったり潰したりすると匂いが出るのは皆さんもご存知の通りですが、アリシンの元になるのは無臭のアリインという成分です。
この無臭のアリインは、切ったり潰したりすることによってンニンニクの細胞中から出て来ると、アリイナーゼと呼ばれる酵素と反応してアリシンになるのです。
ニンニクの細胞中にある無臭の成分アリインがアリイナーゼという酵素と反応するとアリシンができる
アリシンには以下のような効果があります。
・タンパク質の消化を促進する
・胃液の分泌を促進する
・代謝作用を高める
胃液の分泌が促進されれば栄養を吸収しやすくなりますので、疲労が回復するということですね。
さらに、代謝が低下することでも疲労は溜まって行きますので、代謝作用が高まることによって疲労を回復する効果が期待できます。
また、アリシンはニンニクに含まれるビタミンB1と結び付くことでさらに高い効果を発揮します。

ニンニクに含まれるビタミンB1が糖質の代謝に役立つ!
ニンニクには、ビタミンB1も豊富に含まれています。
ニンニクに含まれるビタミンB1は「アリシン」と体内で結合し、活性持続型ビタミンB1の「にんにくB1(アリチアミン)」となり、疲労を回復したり、末梢神経を正常に保つような働きをします。
エネルギーがきちんと供給されないと、疲れてしまいますよね。人間にとってエネルギーの材料になるのは、以下の3種類です。
・糖質
・タンパク質
・脂質
これらが不足なく供給されると問題は無いのですが、この中のうちの糖質は、十分に摂取しているにもかかわらず不足することがあるのです。不足するのは、糖質をエネルギーに代謝する際に必要な成分が足りない場合で、その成分のうち一番不足しやすいのがビタミンB1なのです。

ビタミンB1は体内に貯蔵することができない!
実は、ビタミンB1は体内に貯蔵することができず、必要とされる量以外はすべて排出されます。ということは、必要な量のビタミンを常に取り入れる必要があるということなんですね。
しかも、ビタミンB1は水溶性の上に熱にも弱いので、摂取自体が難しいのです。そのため、必要な量のビタミンB1を確保するのはかなり難しいと言うしかありません。
そこで役立つのがニンニクです。先ほども確認したように、ニンニクの匂いの元となる成分アリシンとニンニクに豊富に含まれているビタミンB1が結合すると、にんにくB1またはアリチアミンと呼ばれるビタミンになります。
にんにくB1は、脂溶性のビタミンなので、体内から排出されにくい性質を持っています。そのため、体内に長くとどまり、糖質をエネルギーに変換するのに役立ってくれるわけですね。だから、ニンニクは疲労回復に役立つと言えるのです。

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