エネルギー補給

栗は木の実類の中ではトップクラスと言えるほど炭水化物含有率の高い食べ物。近年では炭水化物摂取を抑えるダイエット法が主流になっていますので炭水化物が多いと聞くと悪いイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれませんが、脳や筋肉が活動するためのエネルギー源として適量は必要な物質です。加えて糖代謝に関わるビタミンB1を筆頭とした代謝に関わるビタミンB群やビタミンC、ミネラルなども含まれていることからエネルギー補給源として優れていると言えます。
またビタミンB1は糖代謝をサポートすることで、筋肉痛などの原因になると考えられる乳酸の元となる物質(焦性ブドウ糖)の蓄積抑制・乳酸の代謝を高めることに繋がると考えられます。糖代謝は疲労物質の蓄積を予防するだけではなく体を動かすためのエネルギーを生み出すにも必要不可欠ですから、疲労や疲労感・筋肉痛などの軽減にも栗は役立つと考えられてます。

ビタミンCが豊富

果物や野菜に多く含まれているイメージが強いビタミンCですが、実は栗にも豊富に含まれる栄養なのです。
木の実の中で見れば、ビタミンC含有量は日本栗がトップ、中国栗が3位に入っています。
ビタミンCは、コラーゲンの合成に必要な栄養素で、肌荒れや日焼け防止に効果を発揮します。
また、ストレスに強くなるホルモンの合成を促したり、抗酸化作用で老化のスピードを緩めたり、免疫力の強化など優れた効果があるのです。

便秘対策・肥満予防

栗は生100gあたり4.2gと食物繊維を多く含んでいます。実際に食べる量には差があるためどちらが優れているとは言い難いですが、同グラムあたりの含有量で比較した場合はサツマイモの約2倍、カボチャをも上回る食物繊維が含まれています。栗に含まれている食物繊維の大半は不溶性食物繊維ですが、栗にはタンニンも含まれていることから腸内環境を整え善玉菌を増やす働きも期待されています。動物実験では栗タンニン投与による悪玉菌生成物質の減少や、けいれん性下痢の予防などに対する有効性も報告されています。
ちなみに栗はダイエットに良いと言われることもありますが、これは食物繊維を豊富に含み腸内環境改善効果が期待できる食材ということが大きいようです。食物繊維は腸の老廃物の排出を促す働きがありますし、また腸内環境改善やビタミンB1を含むことから代謝向上にも繋がるのではないかと期待されています。ただし栗は炭水化物量が多く、カロリーも生100gあたり164kcalと決して少なくありません。食べ方・摂取量によっては逆に肥満の原因となってしまう可能性もありますし、不溶性食物繊維が多い=大量に食べると便秘が悪化したりお腹を壊してしまう危険性もあります。食べ過ぎには注意しましょう。

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