みょうがの力
みょうがは、日本で古くから薬用や食用として、さまざまな料理に使われてきました。独特の風味と香りが特徴的ですね。
薬味として使われるほか、味噌汁、サラダ、天ぷらや甘酢漬けなど、幅広い料理に利用され、とくに和食にピッタリな食材です。
マンガンが豊富
みょうがに含まれている栄養で注目すべきは、ミネラルの一種であるマンガンです。
マンガンは、土壌に多く含まれている成分で、みょうがのほかに、種実類や豆類、野菜類に多く含まれる栄養です。基本的に土に根をはる植物には程度の差こそあれ、マンガンは含まれています。
マンガンは代謝に関わる酵素や抗酸化に関わる酵素の構成成分となり、代謝を促進したり、抗酸化作用を強めたりする効能があります。
また、カルシウムやリン、銅など他のミネラルとともに、骨の健康を維持する効果もあります。マンガンを摂取する際は、こうした他のミネラルも摂取するとより効果的です。
夏バテ予防に
漢方(中医学)の考え方でミョウガは体を冷やす「涼性」に分類されているものが多いようですが、生姜の仲間であることや血流改善に役立つなどの理由からか「温性」に分類されているものもあります。成分的に見ても血行促進から身体を温める働き・発汗利尿によってこもった熱を排出する働きの両方があります。
そのため夏バテ・暑さ負けの緩和をはじめ、一日中空調の効いた室内にいることで夏バテかエアコン負けかわからない・身体が冷えて不調を起こしている場合などにも有効とされています。余分な熱を冷ましますが、身体を冷やし過ぎる心配は少ないので冷え性気味の方でも取り入れやすいでしょう。加えてα-ピネンには消化促進作用があるとされており、ミョウガの持つシャキシャキした食感や爽やかな風味と合わせて夏バテによる食欲減退時にも有効です。
アンチエイジング
ミョウガの赤紫色は色素成分「アントシアニン」によるものです。アントシアニンはポリフェノールの一種で抗酸化作用がありますし、目の網膜にあるロドプシンの再合成を助けることで目の疲れの緩和や視覚機能改善・眼病予防などに有効とされています。
アントシアニン以外にも抗酸作用を持つビタミンC、ビタミンEやβ-カロテンを含みますが、ミョウガ100gあたりで見ても含有量は多くないため、薬味として利用する場合の摂取量は微量となります。ミョウガは抗酸化に関わる酵素の構成成分となり、抗酸化をサポートしてくれるマンガンを多く含んでいますので、抗酸化・アンチエイジングを考える場合は緑黄色野菜などと組み合わせて利用すると良いでしょう。肌への働きとしては血行促進効果からお肌のくすみ緩和などにも役立つと考えられます。
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