スポーツ観戦に革命を起こすスマートスタジアムとは
スポーツ先進国が注目している世界的トレンド「スマートスタジアム」。すべての来場者がインターネットに快適につながるスタジアム作りを起点にこれまで以上に便利なスポーツ観戦を実現するというもの。国内ではどこまでスマートスタジアムが浸透しているのでしょうか。
スマートスタジアムとは?
野球、サッカーなどスポーツ観戦が趣味という人なら一度は聞いた事がある言葉、スマートスタジアム。最先端のビジネステクノロジーが複合的に活用されておりそれらのサービスはスマートフォンを介して提供されます。
代表的な4つの特徴としては、来場者全員のスマートフォンが無料で快適に繋がるインターネットサービス「スタジアムWi-Fi」スマートフォンで認証、入場可能な「電子チケット」フード類ドリンク類をスタジアム内でスマートフォンから購入、席に届けてくれる配達サービス「フードデリバリー」リプレイ映像を個人のスマートフォンで好きなタイミングで視聴できる「リプレイ・限定映像」どちらのサービスもスタジアムにインターネット環境が整っている状況で提供可能となるものですが、まだまだ来場者用の無料Wi-Fiが整備されていないスタジアムが多く、スマートフォンを最大活用できていないのが現状のようです。
全てが実現すれば入場やフード購入の際長蛇の列に並ばず快適にスポーツ観戦ができますね。普段スポーツ観戦に行かない層も、このサービスを体験するために観戦に訪れるなんてこともあるかもしれません。
スポーツ団体の取り組み
Jリーグではスタジアムに高密度Wi-Fi網を設置して高速インターネットが快適につながる環境を整備することで情報サービス提供などを含めたICT化事業を推進しています。また、年間900万人を超える観客の行動パターンといったビッグデータを分析し、集客につなげるマーケティング施策も実行。データ分析やマーケティングにIT関連企業大手各社が関わっています。ユアテックスタジアム仙台がスマートスタジアム事業第1号に選ばれ、高密度Wi-Fiが設置されますね。
プロ野球では埼玉県のメットライフドームエリアをスマートスタジアム化するため、大規模な改修を進めています。今年度からはスマートフォンで発券、入場可能な電子チケットを導入しスタジアム観戦の利便性向上に取り組んでいます。
ただこちらも電波が繋がりにくい環境だと認証がスムーズにいかないのではと思うと、まだ紙ベースのチケット入場に頼ってしまいます。
スマートスタジアムの入り口、電子チケット
海外のスタジアムをはじめ、日本でも西武ライオンズ、Vリーグやラグビー日本代表戦などでスタンプ型の電子チケットが導入されています。Vリーグは今年度より購入した電子チケットをLINEで発券できるサービス「Quick Ticket」を導入しました。利用者にとって、普段から利用しているLINEで電子チケット発券ができるため、専用のアプリをダウンロードする必要がなく利便性が高いサービスです。Vリーグの興行主側にとっては、電子チケット購入者全員にLINEを通していつでもコンテンツ提供などを行える状態となり、試合前後や試合中のリアルタイムなコミュニケーションに取り組んでいます。手順としては「スマホでチケット購入→LINEで受け取る→認証スタンプで入場」という流れです。LINEだけでなく、メールやFacebookメッセンジャーなどでも受け取り、発券できるとの事。専用アプリをダウンロードしなくても普段から利用してるSNSが使えるという点が嬉しいですね。
電子チケットはスポーツ業界以外にも音楽業界や観光業界でも導入が進んでおり、訪日外国人の方も簡単に受け取り、入場ができるとのことです。
すべてのスタジアム環境がスマートスタジアム化するのはまだまだ先に思えますが、来る東京オリンピック・パラリンピックに向けて導入が進んでいれば観戦がより楽しめるのではないでしょうか。
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