パセリの力
野菜界のバイプレイヤー。
日本では食材というよりは食べ物に彩りを添える「飾り」という印象が強いパセリ。菊の花と並んで食べられるのは分かっているけど食べない、食感や苦味が苦手と言われる存在でもあります。料理に添えられているパセリを食べない人は8割以上と言われており、身近だけれどもあまり親しみのない野菜と言えるかも知れません。
抗酸化作用
パセリにはクロロフィル(葉緑素)、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンE、そのほか様々なポリフェノールが含まれているため、高い抗酸化作用がある野菜と考えられています。抗酸化作用の目安となるORAC(酸素ラジカル吸収能)値もワインやチョコレートを上回る数値となっています。ちなみに100gあたりのβ-カロテン量は7400μgとβ-カロテンの王様人参にはやや劣るものの野菜類トップクラス、単純計算するとブロッコリーやカボチャなどの8倍以上もの量を含んでいるそうです。
活性酸素の抑制・除去によって細胞の酸化ダメージを防いでくれるほか、悪玉コレステロールや中性脂肪の低下・血液サラサラ効果・過酸化脂質生成抑制などの働きもあります。パセリは高血圧予防に役立つカリウム含有量も多いですから、高血圧・動脈硬化・脳梗塞など生活習慣病の予防にも優れた食材として注目されています。
美容効果
パセリの栄養は、ビタミンC含有量がなんとレモンよりも多いという驚くべき事実です。
パセリのビタミンC量は野菜の中でもトップクラスで、野菜平均の3.6倍と大きく上回っています。
ビタミンCはコラーゲンの生成に必要不可欠な栄養です。肌にハリを与え、しわの予防や皮膚や骨を丈夫にしてくれる働きがあります。
また美容面の栄養では不溶性食物線維も豊富。腸内環境を整えるとともに、腸を刺激して便通をうながす効能もあります。便秘は肌荒れの原因にもなることから、便通が改善することで肌荒れの改善や予防にもなります。
ただし、ビタミンCは熱に弱いので、加熱せずにサラダや野菜ジュースにして摂るのがおすすめです。
目に優しい
パセリに含まれているポリフェノールの中には、視機能低下予防サプリなどでお馴染みのゼアキサンチンやルテインが含まれています。両成分ともに強力な抗酸化作用によって黄斑部や水晶体を紫外線や活性酸素によるダメージから守り、黄斑変性症や白内障予防に役立つと考えられています。
またルテイン・ゼアキサンチンにはパソコンやスマホなどの画面から発生する青色光(ブルーライト)を吸収する働きもあると考えられています。そのほかパセリには目の粘膜を保護するビタミンA(β-カロテン)も含まれていますから、パソコン作業など目の酷使によって起こる疲れ目・視力低下・かすみなどの緩和効果も期待できるそうです。
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