アドレナリンとは

アドレナリンとは、副腎髄質より分泌されるホルモンであり、また、神経節や脳神経系における神経伝達物質でもあります。

アドレナリンは交感神経が優位になった時に分泌されるホルモンです。

私たちの体には自律神経というのがあり、自律神経は大きく分けると
「交感神経と副交感神経」という2つに分けられます。

交感神経は緊張や興奮で活発化し、副交感神経はリラックスした時に活発化して
私たちの体を健康に保っています。

緊張しながらリラックスはできないというように、
この2つの神経は同時には働きません。

交感神経が活発化しているときはこのような場面です。

・恐怖や不安を感じた時
・緊張や興奮状態になった時
・空腹
・運動をしている時
・怒っている時、悲しい時

アドレナリンは交感神経を興奮させ、
動物が命の危機を感じた時に「闘争か逃走か」という選択を
即時に実行するために分泌されていて

「危険から身を守る」というのに相当するような感覚をもたらす
一種の麻痺に近い状態です。

アドレナリンは生存本能そのもので、
アドレナリンが大量に分泌されているときは

人間の3大欲求(食欲・睡眠欲・性欲)も制限されるほど
強い作用があります。

アドレナリンの効果

アドレナリンの作用の根っこは、血管の拡張や収縮をして血圧を上下して、
血流をコントロールすることで

ストレスのかかった状態でも判断して行動できるようにすることです。

身体の運動能力を向上させ、脳を覚醒させて集中力を上げたり
頭の回転を早くします。

筋力が向上する

筋肉はアドレナリンが分泌されると血管が拡張して、血流が増加します。

そうすると筋肉が多くのエネルギーを生み出すことができるので、
運動能力がUPします。

火事場の馬鹿力というのはアドレナリンが大量分泌され
一時的に筋力が上がっている状態のことです!

心臓の動きが活発になる

アドレナリンが分泌されると、心筋(心臓の筋肉)は収縮力を増すため
脈拍が速くなります。

これによって運動による血液増加にも対応できるようになります。
緊張した時に、ドキドキと鼓動が速くなるのはアドレナリンの作用です。

気道が広がり、呼吸数が増える

アドレナリンが分泌されると、気道が拡張して呼吸は速く荒くなります。
体内の酸素量がUPしてたくさんの空気が肺に取り込まれるので、身体がより長い時間活動できるようになります。

血糖値が上がる

アドレナリンが分泌されると、肝臓や筋肉に蓄えられているグリコーゲンの分解が促進されます。
グリコーゲンは血糖値を上げる効果があります。

どういうことかというと、肝臓で糖新生が起こりグリコーゲンが血中に分泌されると
血糖値が上がるので、脳の覚醒が保たれます。

この作用がアドレナリンが集中力や判断力を高める効果を生み出しています。
筋肉の活動にもグリコーゲンは必要なので、継続した運動ができるようになります。

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