二日酔い対策

イカの代表成分として「タウリン」が挙げられます。タウリンは非必須アミノ酸の一種で、胆汁酸の分泌を促す・肝細胞の再生を促すなどの働きがあります。ラットを使った実験ではタウリンに脂肪肝の中性脂肪を除去する働きが見られたことも報告されているので、肝機能向上や脂肪肝・肝臓疾患予防など肝臓全体の健康維持に対しても効果が期待されています。つい飲みすぎてしまう・晩酌習慣があるなど肝臓疲労が気になる方はおつまみとして取り入れてみると良いそうです。
加えてタウリンにはアルコールの分解途中で発生し、毒性の強さから二日酔いの主原因とも言われている“アセトアルデヒド”の分解を助ける働きもあります。イカにはアルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素の働きを助けるナイアシン、アルコール脱水酵素がアルコールを分解するときに必要とされる亜鉛も含まれているので、悪酔いや二日酔いの予防・軽減にも効果が期待できます。

ダイエットにおススメ

イカの栄養で特徴的なのが、タンパク質が多く、脂質が少ない点です。特に、イカ類の中でもコウイカやスルメイカは脂質が低くなっています。
ちなみに、イカに含まれているタンパク質は筋肉や臓器、皮膚、爪などのカラダを作る主成分となる栄養です。
高タンパクで低脂質ということで、筋肉トレーニングをしている方やダイエットをされている人、コレステロールが高めの人にはおすすめの食材ですね。
また、イカの身には造血作用があるため、貧血を予防する効能もあります。

美肌効果

イカにはコラーゲンも豊富に含まれています。
コラーゲンは美肌効果が期待できます。私たちの肌は、約70%がコラーゲンで形成されており、コラーゲンが肌の内側から支えることで肌の弾力や潤いを保ちます。
また、これはあまり知られていないのですが、コラーゲンには骨や軟骨を丈夫にする効能もあります。肌だけでなく、骨の形成にも役立つ栄養です。
ちなみに、コラーゲンを多く含む食品はイカのほかに、鶏軟骨、牛すじ、フカヒレ、サケ、うなぎなどがあります。動物性食品に多く含まれます。

疲労回復

イカは三大栄養素のうちタンパク質の含有量が多く、アミノ酸スコアも100とされている食材です。このアミノ酸の中には筋肉増強・疲労軽減に有効とされているBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)や、クエン酸回路を活発化し疲労物質の分解をサポートしてくれるアスパラギン酸なども豊富に含まれています。これら成分の働きで運動による筋肉量アップのサポートや、疲労耐性を高めることで疲れにくくなる・筋肉痛の予防などに効果が期待できます。
また同じくアミノ酸の一種であるアルギニンもアンモニアを解毒する尿素回路(オルニチンサイクル)に関わる成分で、アンモニアの分解を高めることで疲労回復を促すと考えられています。うま味成分として知られているグルタミン酸も肝臓以外の部分でアンモニアと結合して無毒化する性質があり、ぼんやり感や集中力低下など脳に起因する疲労感の軽減に効果が期待されています。アンモニア代謝低下による体臭(疲労臭)予防にも繋がるでしょう。

関連するまとめ

「不眠」を食事で改善しよう!睡眠の質を高める3つのアミノ酸とは

寝苦しい季節になりました。「不眠」の要因としていろいろなものがありますが、この時期は食欲が落ちることも原因の…

運動や生活リズムを取り戻して「正月太り」を解消しよう

誰もが経験のありそうな正月太り。 解消するために運動習慣を見直しましょう

人間が生きていくうえで欠かせない「ブドウ糖」とは

最近話題の「ブドウ糖」。名前にブドウと付きますが、果物のブドウとの関係はあるのでしょうか?そして、その効果と…

関連するキーワード