鯖の力
塩焼き、味噌煮、寿司ネタなどとして食卓に登場する人気のある魚です。和食の定番とも言える食材です。
疲労回復
サバ(真鯖)は全体量の約20%とタンパク質が豊富に含まれていて、アミノ酸スコアも99~100と高い数値になっています。アミノ酸の中には筋肉増強・回復促進に有効とされているBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)や、クエン酸回路を活発化し疲労物質の分解をサポートしてくれるアスパラギン酸などがありますし、三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の代謝をサポートするビタミンB群なども豊富なため、サバは疲労回復や体力・スタミナ向上に効果的な食材と考えられます。
またアスパラギン酸はアンモニアの無害化・排出をサポートする働きもあります。アンモニアはタンパク質の分解途中で発生する物質で、健康な方であれば肝臓で尿素へと代謝され尿として排泄されます。しかし疲労により肝臓機能が低下するとアンモニアの蓄積・血液とともに全身へと循環し、神経伝達物質の働きを阻害する・代謝低下による疲労物質蓄積・免疫力低下など様々な悪影響を及ぼします。アスパラギン酸がアンモニア排出を助けることで疲労や不調を緩和し、肝臓への負担も軽減してくれると考えられています。疲労臭と呼ばれるアンモニアのツンとした体臭の予防や改善にも効果が期待できるそうです。
抗酸化作用
鯖のセレンの量は、あんこうの肝やまぐろなどに比べると劣りますが、魚類だけでなく全食品の中でもトップクラスの豊富さです。
セレンはタンパク質と結合することでカラダに吸収されやすくなる性質を持っている栄養です。
セレンの特徴は非常に高い抗酸化作用があることで、がん予防やアンチエイジングの効果が期待されています。
生活習慣病予防
青魚の一つに数えられるサバにはオメガ3(n-3)系と呼ばれる不飽和脂肪酸が含まれています。オメガ3系脂肪酸の中でも血液サラサラ成分としてサプリメント等にも活用されているのがEPA(エイコサペンタエン酸)もしくはIPA(イコサペンタエン酸)と呼ばれている成分で、血小板の凝集を抑制する働きや悪玉コレステロール・中性脂肪の低下、血圧降下作用などがあるとされています。
EPAの働きは高血圧や動脈硬化予防に効果的と言われていますし、結果として脳梗塞や心筋梗塞の予防にも役立つと考えられます。またナイアシンやビタミンEなど血管拡張作用を持つビタミン類も含んでいますので、相乗して循環器疾患の予防効果が期待できるそうです。加えてサバは糖質含有量・GI値の低い(40)食材です。糖質・脂質の代謝を促進するビタミンB1,B2や、糖代謝を行うクエン酸回路の循環を高めるアスパラギン酸などのアミノ酸類も豊富に含んでいますから、糖尿病予防にも役立つと考えられています。
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