高血圧には国際的な基準が定められていますが、低血圧には明確な基準はないのです。一般的には収縮期血圧100（mmHg）未満の場合を低血圧と言われてます。血圧が低い場合さまざまな不快症状をともなうことがあり、日常生活に支障がある場合、これを低血圧症として治療の対象としているみたいです。

低血圧にもっとも多くみられる症状は、血圧のコントロールがうまくいかずに起こる立ちくらみとめまいがあります。また、血流がうまく体にまわらないために疲れやすくなったり、頭痛、肩こり、動悸、消化器症状などがあらわれることがあるみたいです。

低血圧の原因は、遺伝や体質によるものが大部分を占めると言われてます。身内などに低血圧の方がいる場合は、遺伝の可能性が高くなります。また、痩せていて、若い女性も低血圧の症状があらわれることがあると言われてます。低血圧の方の特徴には、猫背や肩こり、頭痛持ちや顔が青白いといったことがみられますが、これらは全て血液循環がよくないためにあらわれるものです。血圧が低いこと自体は高血圧のように問題とはなりませんが、低血圧にともなって倦怠感、頭痛、めまい、朝なかなか布団からでることができないなど、様々不快症状があらわれることがあると言われてます。

低血圧の人は交感神経を刺激する神経伝達物質であるアドレナリンとノルアドレナリンがうまく分泌されていないそうです。そのため、朝目覚めるときに体を休めている副交感神経から活動的となる交感神経への切替えがうまくいかないのです。交感神経には血圧を上げる仕組みがありますが、それがはたらきにくいため朝の活動が苦手だといわれています。目が覚めてもしばらくは交感神経中心に切り替えることができないため、しばらくの間頭がボ〜っとしたりしてしまいます。

また、急に立ち上がったときや長い時間立ち続けているときにめまいを起こすのは、自律神経がうまく働くことができず、血圧の調節ができなくなり脳まで血液を送ることができないためです。このような急な動作や姿勢による血圧低下は一過性のもので、起立性低血圧とよばれます。