痰とは

私たちののどは粘膜で覆われて保護されています。呼吸などによってのどに入り込んだ空気中のウイルスやほこりを体内に侵入させないように、粘膜から分泌される粘液でからめとったものが痰なのです。
この痰を出すのも咳の役割で、炎症や汚れによって痰の量は増えていき、粘り気も強くなってしまいます。

何故痰がでるのか

のど(咽頭)から肺にかけての気道の粘膜は、線毛と呼ばれる細かな毛と粘膜から分泌される粘液に覆われています。ホコリ、細菌、ウイルスなどの異物が気道に侵入すると、粘液がこれを包み込み、線毛がこまかく動いてのどの上方へと運んでいきます。そして、咳と一緒に痰(たん)となって口から吐き出されたり、気がつかないうちに食道から飲み込んでいたりします。

ヘビースモーカーや、常に汚れた空気にさらされている人などは、痰が出やすくなるといわれています。タバコの煙や排気ガスなどによってのどが刺激を受け続けると、気道の粘膜に炎症が起こり、異物を排出する機能が低下しやすくなります。さらに、粘液の分泌量が減って粘り気が増し、線毛が抜けたり動きが弱まったりして、異物がスムーズに運搬されず、気管支や肺に汚れが留まることになるのです。その結果、咳や痰が頻繁に出るようになってしまいます。

また、抜けた線毛細胞が再生するには、1ヶ月程度がかかると言われてます。

では、風邪をひくと粘り気のある痰が出るのはなぜでしょう。その理由は、のどがかぜの菌に感染して炎症を起こし、免疫を担う白血球が集まって菌と戦うためです。その結果発生する白血球の残骸や死んだ菌などが痰に混じるため粘性が増し、色も黄色味を帯びます。

気にしすぎも良くない

空気が乾燥した冬や、加齢によってドライマウス(口腔咽頭乾燥症)になりがちな高齢者は、痰が出やすい傾向にあります。また、痰が出るのはかぜの場合がほとんどで、重篤な病気が原因のケースはまれなため、過度に気にし過ぎるのは禁物です。なぜならば、痰を切ろうとして強く咳をすることでのどの粘膜を傷つけてしまい、炎症が悪化する可能性があるからです。

ただし、粘り気のある痰が気道や鼻腔につまり、からんでなかなか出せない場合は、つらい咳を誘発したり、蓄膿症を起こしやすくなることもあるため、状況に応じて去痰薬を使いましょう。去痰薬は、気道の粘液分泌を促進して痰をのどの上方へ運びやすくし、痰の粘り気を低下させて排出しやすくするなどの作用があります。

また、痰が多く出る状態が3週間以上経っても改善されない場合や、痰の色がさび色や緑色などの場合は、内科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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takuji

こんにちわ。
クエン酸と、テニス大好き少年です。プレーするのも、観戦するのも大好きです。
得意なのはフォアストロークです。アプローチから相手を追い込み、ボレーで決めるのが
基本的なスタイルです。苦手なのはバックです。弱点を隠し、なるべくフォアに回り込んで打つ癖で、弱点が余計に目立つようになりました。
これからも、弱点から逃げずにバックを克服していきます。

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