最近「座禅」が注目されているようで、朝の時間や仕事から帰った後に、座禅を組む人が増えているそうです。「座禅」といえば、静かなお寺で、厳しいお坊さんに「喝！」を入れられるイメージですが、もちろんそれだけではありません。座禅を組むことの効果やメリットについてご紹介したいと思います。

座禅を組むことの効果やメリットはいろいろありますが、まず身体にもとても良い効果があり、自然と背筋を伸ばすので、キレイな姿勢を保つことができます。これは健康面にいい影響を与えるそうです。

そして、座禅を組むことによって雑念を払って、頭を空っぽにすることで、集中して物事を考えられるようになります。座禅を組むことによって、リラックスする時と物事に集中する時の切り替えが上手になるそうです。仕事の能率が落ちているなと思ったら、ちょっとした時間を利用して座禅を組むのも良いそうです。ま、そういった座禅が組める場がそんなにあるわけではありませんから、出勤前にする方が多いそうです。

また、座禅を組んで、心の中を空っぽにすることで、精神的な落ち着きを取り戻すことができます。仕事から帰ったら、寝る前に座禅を組むと、その日に起きた嫌な出来事やストレスなどを忘れることができ、ゆっくりと休むことが出来るそうです。精神面でも、座禅を組むのはとても良い方法と言えるでしょう。

最後に、座禅を組むことで、自分自身を見つめなおす時間を持てることです。慌ただしい毎日に流されがちな方が多いと思いますが、座禅を組むことで、少しの時間でも雑念を頭の中から取り払うことができ、自分をしっかり見つめなおすことができるそうです。ぜひ座禅を組む時間を、一日のうちに数分でも作るようにしてみましょう。

実は有名人でも実践されている方が多いそうです。

アップル社の共同設立者の一人であるスティーブ・ジョブズもその一人で。「ハングリーであれ。愚かであれ」というあの有名な米国スタンフォード大学卒業式でのスピーチは、禅の精神を思わせるものなんだそうです。

また、イチロー選手もその一人で、かつて、シーズン中に毎日同じカレーを食べていたことで有名ですが、実はこれも禅の精神からくるものなのだとか。禅の修業ではは毎日決まった時間に起きて、決まった時間に食事をとり、そうじや座禅に打ちこみ、そして決まった時間に寝るなど、毎日同じ行動をすることで、自分の中の変化や感度高めるそうです。まさにイチロー選手が実践していたものですね。

座禅といっても難しく考える必要はありません。まずは座禅を組む場所を決めます。心が落ち着く空間をつくることが大切で、モノや情報が溢れている空間では落ち着くことができません。部屋が汚い場合やモノが溢れている場合は、掃除からはじめてみるものいい時間のようです。

座禅の環境や時間が作れたら、体を締めつけないリラックスできる服装、座布団やクッションを準備。そして壁に向かって座るそうです。

組み方はまず、クッションや二つ折りにした座布団の前半分にお尻を軽く乗せ、結跏趺坐(けっかふざ)もしくは半跏趺坐(はんかふざ)を組みます。

「結跏趺坐」は
１、右足先を持ち上げ、左足太ももの付け根に乗せる
２、左足先を持ち上げ、右足の太ももの付け根に乗せる

「半跏趺坐」は
１、右足先を左足の股の下に深く入れる
２、左足先を持ち上げ右足太ももの付け根に乗せる

足の組み方は反対でも問題ないですが、「ひざが浮かないように注意する」のがポイントです。無理のない座り方をしましょう。

まずは、右手の指の上に左手を置き、両手の親指の先をつけて楕円形をつくります。手で卵の形を作るイメージですね。これは「法界定印（ほうかいじょういん）」と言うそうで、これを結んで足の上に置きます。親指に力を入れすぎないようし、肩やひじの力もしっかり抜きましょう。

姿勢は、両膝とお尻の三点で上体を支え、背筋をまっすぐに伸ばします。
そして両肩の力を抜いて腰を安定させましょう。あごを引いて、尾てい骨と頭頂部が一直線になるように意識するときれいな姿勢になるそうです。

視線は、目を半分ほど開けましょう。目を閉じると眠気に誘われるので半眼がいいそうです。そして視線を斜め45度に落して、1メートル先を見る感覚です。

座禅はリラックスして行なうことなので、呼吸はとても大事です。

2〜3回ほど大きく息を吐いて深呼吸してから、丹田を意識しながら、ゆっくり鼻から腹式呼吸を行います。自分のペースで細く長い呼吸を意識しましょう。

ゆっくりと深い呼吸を繰り返すことで無心になり、リラックスすることで仕事やスポーツなどで良いパフォーマンスを発揮することが出来るようになるそうです。