お酒で失神?!飲酒と低血圧の関係

普段、お酒を飲まない私ではありますが、先日、一杯のアルコールで意識を失う経験をしました。「失神」です。はじめはアルコール中毒かなにかかと思いましたが、原因は低血圧にあったようです。実は、低血圧の人は飲酒による失神の可能性が高く、注意が必要です。ここでは飲酒と低血圧の関係と失神を引き起こす原因をご紹介します。

まず初めに、「失神」とは一時的に脳の血流が低下することにより引き起こされる一過性の意識消失です。一過性なので、通常は数秒から数分以内に意識は回復します。多くの場合は危険ではありませんが、中には心臓の病気が隠れていることもあるそうです。また、失神自体が命を奪うことはありませんが、意識を失ってしまうため、事故、転倒・転落、頭部や頸椎の損傷など、いろいろな外傷を受ける可能性が高いです。

この失神を引き起こす原因の一つとして、飲酒による血圧の低下が挙げられます。お酒を飲むと血圧が上がるように思われがちですが、飲酒時は一時的に血管が拡張することで、血圧は低下します。体質や長年お酒を飲んでいる場合などにもより変わりますが、低血圧の人はさらに血圧が下がってしまうのです。飲酒で顔が赤くなる人は血圧が低下しやすく、脈拍の増加も大きい傾向があるので特に要注意です。

立ち上がる際には要注意!

飲酒によって失神する場合は起立性低血圧症の疑いがあります。
起立性低血圧症は急に立ち上がったり、長時間立ち続けていたりすることで、立ちくらみや眩暈などを引き起こす症状です。重力により血液が下半身に集中し、上半身の血液が滞ることが原因です。健康な人であれば、自律神経の働きで血管を収縮し、全身に血液を巡らせますが、この機能が低下すると起立性低血圧症が起こります。降圧剤を飲んでいる人はこの症状を起こしやすいので、アルコールは控えるようにしましょう。
また低血圧の方は、飲酒後のトイレで失神しやすい特徴があります。これは膀胱に尿が溜まっている際は血圧が上昇していますが、排尿によって急激に血圧が下がるためです。トイレから立ち上がった際に起立性低血圧症の恐れも加わると考えるとより注意が必要です。

失神の前兆と対応

失神の前兆として、顔面蒼白、冷や汗、悪心、腹部不快感などの自律神経症状を伴う場合があります。失神の前兆を感じた場合には、横になれる場所を探しましょう。両足を上げて、脳への血流を促します。安静にして仰向けになることで速やかに意識および症状は回復するので、10分~15分ほど休みましょう。横になれる場所がない場合は、しゃがんで頭を両膝の間に入れるとよいでしょう。

ただ失神が起きると意識を失う訳ですから、早めに助けも呼びましょう。起きてしまったからでは周囲の方の手助けが必要です。周囲の方は、まず転倒を防ぐようにしましょう。そして仰向けに寝かせます。頭部が心臓と同じ高さにすることで、心臓から脳に血液が行き渡りやすくなるため、失神してからすぐに意識を回復することもあります。軽く叩いたりゆすったりして、意識が戻るか見てみましょう。通常は20秒から2分間ほどで意識を取り戻すそうです。その後、少なくとも15~20分は休ませる必要があります。これは脳に血液が循環するのに十分な時間を与えるためです。失神から意識を回復した方の中には、事態を軽視してすぐに立ちあがったり歩こうとしたりする人がいますので、しっかり休むことを勧めてください。

大抵の場合は危険ではありませんが、心臓の病気が隠れている可能性もあるので、甘く見ず、病院で検査してもらうのをおススメします。

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