夏は厄介な「蚊」

気候の暖かな季節になるにつれて、虫の活動も活発になっていきます。そんな中で夏に向けて厄介になってくるのが「蚊」ではないでしょうか?

「蚊」は衛生上の問題ばかりではなく、人間の血液を吸って激しいかゆみをもたらします。そればかりではなく、感染症を媒介したり、人間にとっては嫌な虫ですね。普段は甘いものを吸って生きているそうですが、産卵を控えたメスだけが血液を求めて動物に近づくことになります。その時に最も目安にするのが、動物の吐く息だといわれています。特に二酸化炭素に敏感で、血液を求めた蚊は吸い寄せられるように二酸化炭素に引き寄せられていきます。

さらに温度を察知する能力も持ち合わせ、哺乳動物の体温である40度よりやや低いくらいの温度を好みます。さらに、動物の肌のにおいも好きなのです。汗に含まれることも多い乳酸や二酸化炭素にあふれた温かで、動物の肌のにおいのするところに引き寄せられるとなれば、間違いなく哺乳動物の血液にたどりつきます。また、できるだけ色の濃い部分に寄って行こうとします。必ずしも人間を標的にしているわけでもなさそうですが、これらの傾向が動物の血液にたどり着かせる原動力になっているそうです。

「蚊」に刺されやすい人の特徴

刺されやすい人とそうでない人はある程度個人差はあるようですが、「血液型がO型の人」は他の血液型の人より刺されやすい傾向があるといわれています。また、お年寄りより「子供や乳幼児」が刺されやすいということもあるようです。もっともそれは子供や乳幼児のほうが蚊に刺されたときのかゆみが強いということもあります。

一般的には、まず「体温の高い人」。同じ条件ならより体温の高い人のほうが蚊には刺されやすいといわれています。体温の高いほうが蚊にとってはより近づきやすいのです。そのため、身体を動かした後、運動をした後などは蚊に刺される危険が高いといえます。これは「お酒を飲んだ後」も同じような状況が当てはまります。酔って体温が上がり、呼吸も増え、二酸化炭素を吐き出しています。そんな時は感覚もマヒしているので蚊に刺されても気が付かなかったりしますので、いつもより余計に刺されてしまうこともあるそうなので、気を付ける必要があります。

さらに、「妊娠中の女性」も蚊に刺されやすい存在です。おなかの中に幼い命を授かり、体温も上昇、呼吸も二人分となれば蚊の絶好の餌食です。特に蚊は感染症を媒介することでも知られています。母体の健康だけでなく、おなかの赤ちゃんのためにも妊娠中の女性はできるだけ蚊に刺されることのないように注意する必要があります。

最近、中学生が発見したとかで話題になりましたが「足の裏菌の活発な人」も刺されやすいそうです。人間の足の裏の常在菌の性質によって蚊をひきつけやすい人とそうでない人がいるということがわかってきて、これは単に足の裏のにおいが強いとかそういうことではないようです。その人がもともと持ち合わせた、足の裏の常在菌の状態によって蚊が寄ってきやすい人とそうでない人がいるようなのです。

「蚊」に刺されないための対策

「蚊」に刺されないようにするためにはどうすればいいのでしょうか。まず第一に蚊から身を守るための服装として、長袖長ズボンで、蚊が身体に寄ってきても刺されないようにする工夫をしてみてください。屋外での作業など避けられないときにはこれを実践して、まずは身体を蚊から守ってください。さらに蚊は暗い色より明るい色が苦手です。服の色もできるだけ明るいものを身に着けて、少しでも蚊が寄り付かないようにすることも必要です。

そして、蚊は嗅覚も敏感です。二酸化炭素や乳酸、肌のにおいに寄って来ることも言いました。それでは嫌いなにおいはないのでしょうか。実はそれが「はっか」なのです。蚊除けのスプレーといわれるものははっかのエキスが含まれているものが多いです。はっか臭を振りまいて蚊を寄せ付けないのも防蚊対策の一つです。また、部屋の中でアロマオイルをたくことで蚊が寄り付かなくなることもあるようです。柑橘系果物の皮やライムも蚊を寄せ付けない傾向にあるといいます。

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