高齢者のタンパク質摂取量の目安

若い世代と比べ、筋肉量が減少している高齢者は、筋肉量を増やすためにもしっかりとタンパク質を摂取する必要があります。

高齢者のタンパク質摂取量と、筋肉量は比例しているので、無理のない程度に意識して摂取するとよいでしょう。高齢者がフレイルを予防するためには、1日に体重×1.0g以上のタンパク質を摂取する必要があります。体重減少で悩んでいる高齢者は、目標量を少し上回るつもりで摂取するとよいでしょう。

食の細い人は間食としてプロテインを取り入れたり、普段の飲み物にプロテインを混ぜたりして、適切な量のタンパク質を摂取することが大切です。

高齢者がプロテインを摂取する際の注意点

プロテインは高齢者が適切に栄養を摂るのに有効な食べ物ですが、摂取に向いていない人もいるようです。

プロテインは補助的に使い、食事を大切にする

プロテインはあくまでも栄養不足を補うもので、食事の代わりにはなりません。

普段の食事では肉や魚などからタンパク質を摂取し、食事量が少ないときの補助として、プロテインを活用しましょう。食事から味やにおいを感じたり、食感を比べたりすることは高齢者の認知機能維持にも役立ちます。

カロリーオーバーに気をつける

栄養不足解消の助けになるといっても、プロテインの摂りすぎはカロリーオーバーからの肥満を招きます。

プロテインの主原料であるタンパク質は、1gあたり4kcalあります。栄養補給のためとはいえ、摂れば摂るほど良いというものでもありません。摂取してもよいカロリーを把握して、基準内に収まるようにプロテインを摂取しましょう。

かかりつけ医に相談する

プロテインは低栄養状態の改善に役立ちますが、すべての人におすすめできるものではありません。高齢になると、さまざまな疾患から通院する人もいるでしょう。特に腎疾患患者は医師からタンパク質の制限を指示されることも多く、プロテインの摂取には慎重にならなければなりません。

タンパク質の管理が必要な人でも、必要以上に制限すると、低栄養状態を招きかねません。プロテインはタンパク質の量を把握しやすく、タンパク質が不足しているときには手軽に補給できます。通院中の人は、かかりつけ医に相談してからプロテインを摂取しましょう。

普段の食事から栄養を摂るのが一番

プロテインは高齢者の栄養不足解消に、大きな役割を果たします。基本は普段の食事から栄養を摂るのが一番ですが、食が細くなった高齢者はプロテインの力を借りてみるのもよいでしょう。プロテインを摂取する際には、医師に相談のうえ、様子を見ながら摂取してください。

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