熱中症のメカニズム

人は運動や仕事などで体を動かすと、体内で熱が作られて体温が上昇します。体温が上がった時は、汗をかくこと(気化熱)や、体の表面から空気中に熱を逃がすこと(熱放散)によって、体温を調節しています。平常時は、こうした体温を調節する機能がうまく行われるため、人の体温は36℃から37℃くらいに保たれています。

しかし、気温や湿度が高い環境で激しい運動を行うと、体内で作られた熱をうまく外に逃がすことができなくなります。さらに、そのような環境の下でいつも以上に運動や活動を続けると、体がどんどん熱くなり、汗をかいて体の水分や塩分が減っていきます。
そうすると、体内の血液の流れが悪くなり、体の表面から空気中に熱を逃がすことができなくなり、汗もかけなくなります。このように体温の調節がうまくできなくなると、体の中に熱がたまって体温が上昇します。

脳を含む重要な臓器は、37℃以下で一番うまく働き、体温が高くなると機能しにくくなります。また、汗をかいて体から水分が減少すると、筋肉や脳、肝臓や腎臓などに十分に血液がいきわたらないため、筋肉がこむら返りを起こしたり、意識を失ったり、肝臓や腎臓の機能が低下したりします。こうして体の調子が悪くなって、熱中症が引き起こされるのです。

こんな人が熱中症になりやすい!

熱中症の発生には体調や健康状態が影響します。体調が悪い時など、体温調節機能が弱っている時は、いつもより熱中症の危険性が高まります。自分の体調や今いる環境を確認しましょう。また、体温調節機能が十分に発達していない子どもや、脱水が進んでものどの渇きを感じにくくなる高齢者なども熱中症になりやすいので注意が必要です。

暑さに慣れていない人も熱中症に注意しましょう。暑さに慣れる(暑熱順化)には、個人差もありますが、数日から1週間かかります。それまでは、汗を上手くかくことができず、体温が上がりやすいので注意が必要です。

熱中症の予防・対策を心がけよう!

熱中症は体温調節機能がうまく働かなくなり、体の中に熱がたまって体温が上昇することで生じます。高温多湿な環境下ではもちろん、室内でも熱中症の危険性が高くなることがあります。体の中に熱をためないように、気温や湿度を確認し、衣服を工夫して暑さを調整しましょう。また、バランスのよい食事や十分な睡眠をとるなど、暑さに負けない体づくりを心がけることも大切です。

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