はじめに

みなさんはこんな経験はないでしょうか?
重いものを持とうとする時、自然と歯を食いしばって持ち上げいませんか?
私たちは自然と力を入れる時は歯を食いしばっている事が多いです。
これは本当に瞬発的に力が入っているのでしょうか?
今回は歯を食いしばる事に注目して、紹介したいと思います。

筋力アップ

さまざまな研究から、歯をしっかりと食いしばることで、筋力が4~6%程度アップすると言われています。数字にするとわずかですが、コンマ1秒を争うような競技では1%でも勝敗を分ける大きな差となりえるのです。

上下の歯が合わさると、「噛んだ」という情報が、脳の「運動野」という場所に伝達され、体を動かす「骨格筋」などの反応や動きに影響を与えます。力の入れ具合を調整するバロメーターの一つと言えるでしょう。

重心、姿勢の安定

上下の歯でしっかりと噛めている場合と、噛み合わせが悪い場合とでは、重心動揺(直立した場合のふらつきなど)に違いがあり、噛み合わせが悪いと重心がブレやすいことがわかっています。特にポイントになるのが、犬歯より奥の歯です。前歯をカチカチ当てるのではなくて、しっかり奥で噛むようにしましょう。

また歯を噛みしめると、首にある胸鎖乳突筋などの筋肉に力が入り、首が安定します。首が安定すると体の軸がぶれないので、結果的に体が動かしやすくなったり視線が定まったりするため、パフォーマンスの質の向上につながります。

私たちの身体は姿勢を保とうとすると、咬筋(こうきん)という噛むための筋肉を働かせます。この時に咬筋は咀嚼筋の一部でありながら、反射的に「抗重力筋」として身体の平衡感覚の維持という役割を担うことになります。

噛むタイミング

100メートル走を例に挙げると、一流の選手たちは、スタートから数メートルはしっかりと噛んで、後半は口の周りの力を緩めて走っています。これは噛むことでスタート時の姿勢を安定させると同時に、スピードに乗るために地面をより強く蹴っているから。後半は手足をスムーズに動かすため身体に余計な力が入らないよう噛む力を弱めリラックス状態をつくっているのです。

同じようなことは野球でも言えます。バッターがボールを打つ際、バットにボールが当たるまでは噛まずにリラックスした状態をつくり、ボールが当たる瞬間にグッと噛みしめてバットを握る手に力を入れていますね。

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