「中華料理」と「中国料理」の違いとは

日本人にとっては「中華料理」という呼び名が定着していますが、「中国料理」とはどう違うのでしょうか。

実際のところ、この違いははっきりと定義されていないそうで、同義語として使われることもあるようです。ただ、名付けた店側には何らかの意味が込められていることもあるようです。

中国に「中華料理」はない!

日本では「中華料理」というと、中国の各地方の料理を総まとめにした物であったり、いずれかの地方の料理であったり、広い意味を持っています。フカヒレや北京ダックを使った高級メニューに、青椒肉絲などの一品料理や、大衆中華食堂のラーメンなども中華料理と呼ばれますね。実は、こうした料理は過去400年以内に生まれた物が多く、いずれも歴史が浅い料理なんだそうです。

一方、中国では「中華料理」という言葉は使われていません。広東料理、四川料理、山東料理などと分けて呼ばれ、約4,000年の歴史をもつ中国の料理のことを指す場合、「中華料理」という言葉はふさわしくないようです。

「中華料理」は日本人向け?

「中華料理」が、日本人向けにアレンジされた中国料理のことを呼ぶのに対し、中国で食べられている本格的な料理を「中国料理」と呼んでいるというのが簡単な解釈になると思います。

中国の飲食店にはほぼ食べられない“天津飯”や“焼き餃子”といった日本発祥の料理も、「中華料理」として分類されることが多いようで、一方、高級料理店で掲げられる「中国料理」には、日本人の舌に合わせることを主な目的としない、「本場中国の味を再現したい」という店側の気持ちが込められているとも考えられています。

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