はじめに

誕生石のルーツは諸説あります。旧約聖書の『出エジプト記』に出てくるイスラエルの祭司長の胸当てにはめ込まれた12種類の宝石や、新約聖書の『ヨハネの黙示録』で描かれている聖都の城門の12個の土台石が現在の誕生石の基礎になっているようです。その後、誕生石はユダヤ人宝石商の手によって世間に広まったと言われています。しかし、宝石の交易が活発になると、各地で誕生石にばらつきが出るようになってきました。そこで、1912年、アメリカの宝石業界が宝石の普及を目的に、初めて誕生石を統一しました。

ルビー

ルビーは世界でも多くの場所で産出されます。その中でもミャンマーで産出されるものが最高級とされますが、他にもタイ王国、スリランカ、ベトナム、カンボジア、モザンビークなどが有名です。そしてルビーはその産地によって特徴が違うそうです。

① モンスー産ルビー
モゴックで有名なミャンマーですが、ミャンマーモンスー産のルビーも有名です。この地方のルビーは淡い褐色をベースカラーにしていることから元々は相手にされていませんでしたが1990年代に加熱処理技術の向上によりタイ産ルビーの地位にとって代わり大きくシェアを伸ばしました。ただモンスー産ルビーはインクルージョンが非常に多いことや、小粒の者が多いという特徴も持っています。

② タイ産ルビー
タイ産ルビーの特徴は『黒さ』です。サファイアの中で濃い色(インクブルー)を持ったものは殆どがオーストラリアで産出され「オーストラリアンサファイア」と呼ばれます。それに対して濃く黒味のある赤色のルビーは『タイルビー』と呼ばれるほどタイ産のルビーは『黒さ』が特徴です。タイ産ルビーの黒さは鉄分を含んでいるためで、その黒味のあるルビーは「ビーフ・ブラッド(ウシの血)」ともいわれます。タイ産のルビーはその黒さゆえ元々は評価が低かったのですが1960年代に加熱処理の技術が向上したことによりシェアを伸ばしました。近年ではモンスー産のルビーにそのシェアを奪われ新たに市場に出ることは無いそうです。

③ モゴック産ルビー
ルビーと言えば『モゴック産』と言われるほど代表的な産地です。モゴック地方は良質なルビーが産出されることで有名で、ルビーの最高峰『ピジョン・ブラッド』もモゴックで奇跡的な確率で産出するものです。この地方で産出するルビーの特徴は適度な濃さを持つ赤色で、その濃すぎず凝縮された赤色は世界中に非常に人気が高いです。モゴック産ルビーは他にもシルクインクリュージョンやスタッビィインクリュージョン等の糖蜜状模様も特徴です。

インカローズ

①インカローズの歴史
正式名は「ロードクロサイト」語源は「バラ色の宝石」です。これはギリシャ語であり、ロードが「バラ」クロが「色」サイトが「石」という意味になります。 産出されている場所は、アンデス山脈。かつてインカ帝国が栄えていた事から「インカローズ」と呼ばれる様になりました。「ピンク色の薔薇模様を呈した真珠」としてインカ人に大切にされて来たと言われています。

②インカローズの特徴
「恋愛の石」として有名なインカローズ。
色合いのバリエーションが豊富で、一般的にはピンク地に白い縞模様が入ってるものが多いそうです。

③ インカローズの主要産地
主な産地はアルゼンチン、ペルー、南アフリカ、メキシコです。日本でも北海道や青森県などから産出されますが、淡い乳白色系のピンク色のものがほとんどです。

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