株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区、社長:出雲充)は、外出自粛の影響により生活環境が大きく変化する中、人々の意識変容や実態を明らかにし現代における健康課題を導き出すために、22 歳~59 歳の男女 400 名を対象に外出自粛下における健康意識や在宅勤務・学習に関する調査を実施しました。

【調査概要】
■調査方法 :WEB アンケート方式
■調査対象 :外出自粛下で在宅勤務・学習をする全国 22 歳~59 歳の男女
■有効回答数:400 名(20 代、30 代、40 代、50 代各 100 名)
■調査実施日:2020 年 4 月 18 日(土)~2020 年 4 月 19 日(日)

調査結果1.6 割以上が「在宅勤務・学習による疲れを感じる」 疲労・ストレスともに 20 代女性が最多

「在宅勤務、在宅学習による疲れを感じますか?」の質問に対し、63%が「はい」と回答。性年代で比較すると最も疲れを感じているのは 20 代女性で 72%、一方最も低かったのは 30 代男性で 54%でした。全体の76%が「頻繁にある」「時々ある」と回答した。

「外出自粛によるストレスを感じることはありますか?」の質問に関しても 20 代女性が 88%と最も高く、「自由に外へ出られない息苦しさ」「人と会えないこと」など、閉塞感や直接友だちや家族と会えないことにストレスを感じるといった回答が多くあがりました。

調査結果2.在宅勤務・学習で 3 割以上が集中力、意欲、生産性の低下を実感。特に 40 代が顕著な結果に

「在宅での仕事や学習について、オフィスや学校で行うのに比べると、自身の集中力はどのように変わりましたか?」の質問に対し、35%の人が「少し下がった」「とても下がった」と回答。

また、同様に「自身の意欲」に関する変化については 34%、「自身の生産性」に関する変化については 36%の人が「少し下がった」「とても下がった」と回答し、在宅勤務や家での学習において、集中力、意欲、生産性いずれの項目でも 3 割以上の人が低下を感じていることが分かりました。

世代間で比較すると、集中力、意欲、生産性の 3 項目すべてにおいて 40 代が最も低下を感じており、特に「自身の生産性」については、40 代では 44%が「少し下がった」「とても下がった」と回答しているのに対し 20 代は 26%と、世代間でも意識や実態の差があることが明らかになりました。

「在宅での仕事や学習において、生産性の低下につながることやものがあれば教えてください」の質問に対しては、40 代では「家族から話しかけられる、家事の手伝いの依頼がある」「子どもの世話」など家族に関連する回答が目立ち、一方 20 代では「テレビなどの誘惑が多い」「(家の中に)娯楽が多いから」など、オンオフを切り替えにくい環境での仕事、学習に苦戦する様子が伺えました。全体で見ると、「自宅のデスクは使いにくい」「Wi-Fi がとぎれる」など作業環境の整備不足に関する回答が多くあがるほか、「ジムやダンススタジオでのレッスンに行けない」「気分転換ができない」など、外出自粛下でのストレスが生産性の低下につながっているといった回答も見られました。

今回の調査結果について、メンタルヘルスや栄養学を専門とする医師・三上修先生に詳しく伺いました。

<三上修(医師、医学博士、関西医科大学非常勤講師)によるコメント>

調査分析1.環境の問題だけじゃない?なぜ外出自粛下において集中力・意欲・生産性の低下を感じるのか

集中力や意欲、生産性の低下を感じる人が多い理由として、突然の自粛による環境変化、作業環境整備に関する問題ももちろんあると思いますが、過剰なストレスにより、自分自身のコントロールがうまく行えていないことも関係しています。

集中力、意欲、生産性は主として脳の中で、いろいろな脳内伝達物質が適切に分泌されることで維持されています※1。ところが、ストレス過剰な状況になると、交感神経活性も過剰になり、結果としてこれらの伝達物質の効果的な働きが阻害されるために、集中力、意欲、生産性はむしろ低下します。

さらに、自分自身のコントロールを担っているセロトニンも抑制されるため、自分自身のコントロールが十分ではなくなることに加え、ストレスによる“脳疲労”の蓄積により、ますます集中力、意欲、生産性が低下しやすい状態になります。それが、ストレス・疲労により集中力や意欲、生産性の低下が発生する理由です。

集中力、意欲、生産性をあげるためには、ストレスやストレスによって蓄積される疲労をケアすることが重要です。しかし、それらには「栄養の偏り」「免疫力の低下」が密接に関係しており、「疲労・ストレス」だけをケアしていても、「栄養の偏り」「免疫力の低下」が起こっていると連鎖的に「疲労・ストレス」にも影響を及ぼすため、抜本的な解決にはなりません。自粛状況下だけでなく、今後の生活・仕事においても 3 つ全てをケアしていくことが集中力、意欲、生産性向上のカギとなります。

※1:脳からストレスをスッキリ消す事典 有田秀穂著 P32-35

調査分析2.疲労・ストレスケアだけでは不十分? 疲労・ストレス、免疫力低下、栄養の偏りが連鎖する “負のサイクル”の改善が生産性向上のカギに

ストレスそのものは、様々な要因が関わり、その結果として人体に現れた現象であり、防ぐことができませんが、ストレスをコントロールすることはできます。その中心となるのが、前述の脳内伝達物質のセロトニンです。セロトニンは、規則正しい生活(睡眠-覚醒リズムの維持)、正しい栄養、適度な運動によって分泌が盛んになります。長期にわたる自粛生活においては、生活リズムの乱れ(朝寝坊や夜更かし)がおこり、バランスの良い食事ができず、運動不足になっていることが推測され、セロトニン分泌は大変妨げられていると思われます。セロトニンの働きが不十分だと、疲労やストレスを感じやすくなり、そのことが腸内細菌のバランスを乱し免疫のコントロールもうまく行かず、その結果、免疫力も低下することになります。したがって、疲労やストレスを回復すためには、十分なセロトニンが分泌される必要があり、そのためには日常生活の三要素である、規則正しい生活(睡眠―覚醒リズム)、バランスのよい栄養、適度な運動が必要となります。

規則正しい生活や適度な運動は、工夫や努力次第で比較的実現しやすい要素です。しかしながら、「栄養の偏り」に関しては、今後、自粛が解除されたとしても問題が残ります。さらなるテレワークの普及により、買い物や外食がおのずと制限され、結果として、毎回簡単な食事で済ませてしまうことが多くなるかもしれません。ストレスコントロールの主体ともいえるセロトニンは、その生成のために、糖質・タンパク質(特にアミノ酸のトリプトファン)・ビタミンB6が必須となります※2。しかしながら、タンパク質や野菜などが不足した栄養が偏った状況においては、特にセロトニンの原材料であるトリプトファンやビタミンB6の摂取量自体が不足することが懸念されます。

※2:脳からストレスをスッキリ消す事典 有田秀穂著 P124

集中力、意欲、生産性低下を招く負のサイクル

集中力、意欲、生産性低下を招く負のサイクル

① 栄養の偏りによりセロトニン分泌に必要なトリプトファンやビタミンB6が不足した状態に

② セロトニン不足で疲労やストレスを感じやすくなり、さらにストレスを感じるとセロトニンが抑制されてしまう

③ セロトニンの働きが不十分だと免疫力が低下するだけでなく、自律神経の働きも低下し、十分な栄養の吸収ができず、栄養不足になってしまう可能性も

調査分析3.負のサイクルを断ち切るために必要な栄養素とは?

トリプトファンは卵、牛乳、チーズなどのたんぱく質に、ビタミン B6 はかつお、まぐろなどの魚類やにんにくなどの食材に含まれますが、日々の生活の中で継続的に摂取していくのはなかなか難しいため、トリプトファン、ビタミン B6を含む健康補助食品やスーパーフード、健康素材などを取り入れることがおすすめです。

トリプトファン、ビタミン B6を含む健康素材の一つに、「ユーグレナ」があります。ユーグレナは、ワカメや昆布、クロレラと同じ藻の一種で、トリプトファンやビタミンB6の他に、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、不飽和脂肪酸など 59 種類の栄養素をバランスよく含んでいます。また、ユーグレナにのみ含まれる成分「パラミロン」の働きにより、免疫の活性化※3、免疫バランスの改善※4に効果をもたらします。さらに、ユーグレナ粉末の継続摂取により、作業ストレス負荷がかかっている際の自律神経バランス※5の調整やイライラ感・緊張感の抑制、睡眠の質の改善を示す研究成果も新たに確認され、「栄養の偏り」「疲労・ストレス」「免疫力の低下」すべてをケアし、身体をよりよい状態に保つ可能性が示されています。

※3:ユーグレナまたはパラミロンを摂取させたマウスにインフルエンザウイルスを感染させたところ、肺中のウイルスの排出促進がみられ、インフルエンザ症状を緩和したことがわかっています。
[出典]A.Nakashima et al. Biochem Biophys Res Commun. 2017 2015.2.9/2017.11.1 株式会社ユーグレナよりニュースリリース

※4:免疫力に不安がある男女 10 名に、ユーグレナから抽出したパラミロン粉末を 1,000 mg を 8 週間摂取させた結果、血液中のリンパ球から産生される IFN-γ の増加と、IL-4 の減少がみられ、細胞性免疫と液性免疫のバランスを調整している可能性が示されました。[出典]アンチエイジング医学(2015)

※5:自律神経は、活動的な働きの交感神経と、リラックスする働きの副交感神経で構成され、内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールしています。ストレスや疲労によりバランスが崩れると心身に異常をきたします。

関連する過去の研究リリース

三上 修(みかみ おさむ)

1956 年 9 月 26 日生まれ/医師、医学博士、関西医科大学非常勤講師

関西医科大学卒業。大学病院時代は泌尿器科医として、腹腔鏡や腎移植に携わる。1999 年から製薬企業、複合企業で開発部長、薬事部長、メディカルセンター長などを歴任。

現在の専門は、産業保健(特にメンタルヘルス、睡眠、栄養学)および脳科学で、アロマセラピーやアンガーマネジメントも手掛ける。

株式会社ユーグレナについて

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