「わさび」は学名をワサビ・ジャポニカと呼び、日本原産のアブラナ科・ワサビ属の多年草です。山間の水の冷たい渓流に群生し、草全体に独特の香りと辛味がありますが、特に根に強い辛味があります。食用の歴史は約1000年前と古く、本格的に使われるようになったのは江戸時代になってから。寿司やそばの普及と共にわさびも一般庶民に広まり、この時代には本格的な栽培も始まったそうです。

「わさび」の辛味は、シグニリンという成分から生まれます。すりおろすと、シグニリンがミロシナーゼという酵素の働きで、辛味成分のアリルイソチオシアネートに分解され、刺激的な辛味にかわります。そして、このアリルイソチオシアネートに、さまざまなすぐれた薬効があります。アリルイソチオシアネートを0.04％含む環境の中では、コレラ菌は30分、チフス菌は1時間、赤痢菌は3時間で死滅し、大腸菌O-157にも強い抗菌作用が認められています。この抗菌作用があるため、昔の人は刺身や寿司など、生のもを食べる時にわさびを一緒に食べていたのです。

「わさび」のダイエットの効果の一つとして、むくみが解消されることがあります。わさびには血行を促進する効果があり、ドロドロの血液をサラサラにする効果が期待できます。血行が良くなるとむくみが解消されるだけでなく、冷え性改善にも効果があります。ダイエットの大敵ともいえる冷え性が改善されることで、痩せやすい体質になれるんです。

続いて、代謝がアップすることもダイエットに効果が期待できます。わさびを食べると血行が良くなり、代謝がアップします。痩せやすい体質になるには、血行を促進することが絶対条件で、血行が良くなると、ダイエット効果だけでなく、美容や健康にも効果が期待できるのが嬉しいですね。

わさびに含まれる6-MITCという成分は、解毒作用にすぐれているので、デトックス効果も期待できます。6-MITCとは“6メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート”と呼ばれるもののことで、有害物質を体外に排出する効果が高いそうです。実は、人の体には、食べ物などに含まれる有害物質が蓄積されています。これを解毒しないと、さまざまな病気になる可能性が高くなるそうです。体内の老廃物が排出されると血行が良くなり、代謝もアップしますので、ダイエットにも効果的なんです。