はじめに

みなさんはjokerという言葉をご存知でしょうか?
トランプでは欠かせない存在でもあるjokerですね。
現在では、バットマンの宿敵もjokerと言いますよね。
このjokerの語源とはなんなのでしょうか?
今回はこのjokerについてですが、少しだけ紹介したいと思います。

joker

中世ヨーロッパでは、王様や貴族など偉い人たちを楽しませるために仕える人がいました。彼らは宮廷道化師と呼ばれています。

愉快な言動と悪ふざけで周りの人を楽しませる芸人です。「ジョーカー」は英語で「joker」です。ジョークを言って楽しませる人のことですからそのままですね。

しかし周りを楽しませる一方で、王様や貴族を批判し、ほかの人が言えないことを口にする役目も持っていました。

現代日本でも立場が上の人に逆らうのは勇気がいる行動です。まして当時は王様に逆らえば殺されてしまうかもしれない時代です。それができるのはまさに死を恐れない愚か者(The fool)だけですね。道化師も英語で「The fool」と書かれることもあります。

もちろん、道化師でも王様を批判すれば処罰される可能性があります。追放される道化師もいたようです。しかし、王様には器の大きさを見せたいという打算もあり、簡単には処罰されません。そのため、「トランプ」では「キング(王様)」より強い札になると言われています。

宮廷道化師の役目はシェイクスピアの『リア王』など中世英国を描いた劇や文学作品に描かれています。

バットマンの宿敵のジョーカー

ジョーカーといえば、長年に渡ってバットマンの宿敵存在として描かれてきましたが、先述の通り実はジョーカーを生み出したのはバットマン自身でした。それから、ジョーカーは時に滑稽におどけて、時に残虐非道な犯罪を犯し、バットマンに追われる身となります。

ジョーカーにとっての犯罪は「ジョーク」であり、それに常にレスポンスをしてくれるバットマンのことを、最高の観客、最高のツッコミ役、最高の遊び相手と捉えているのです。

バットマンに対する気持ちは執着心に近く、彼を自分と同じ狂人と考えています。映画『ダークナイト』(2008)では、ジョーカー自身が「なぜジョーカーは現れるのか」という問いに対して、「バットマンがいるから」と答えました。特にこの作品では、ジョーカーがバットマンの正義を測る印象が強いです。

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