はじめに

みなさんはお酒のジンを飲む機会はありますか?
あまり飲んだ事のない方も多いのではないでしょうか?
そんなジンを作るにあたってどのような定義があるのでしょうか?
今回はジンの定義を紹介します。

ジンとは

ジンの起源とされているのは、1660年頃、オランダの医学教授であるシルヴィウス博士が、アジアなど植民地における熱病対策に利尿剤として開発したもの。その製法は、利尿効果のある薬草として知られていたジュニパー・ベリーをアルコールに浸した後に、蒸溜するというものでした。
ジュニパー・ベリーのフランス語である「ジュニエーブル」の名で広まりますが、そのさわやかな飲み口から、利尿剤などの薬用としてよりも、むしろ新しい味わいのお酒として人気を博したのだとか。

その後、ジュニエーブルはオランダ商人たちによって世界中に広められます。なかでも大流行となったのがイギリスで、ジュニエーブルが短縮されて「ジン」と呼ばれるようになりました。

定義

ジンは、ウォッカやテキーラとともにまとめて“スピリッツ”に分類されてしまうため、ジンについての定義がありません。そのためここでは、ジンの本場であるイギリスやオランダも含まれる“EU”が定めるジンの定義についてご紹介します。
一般的に、ジンの定義について触れる時、このEUのジンの定義が紹介されています。

◆ジン(Gin)の定義

農作物由来のエチルアルコール(アルコール)に、ジュニパーベリー(ジュニパー)のフレーバーを与えたもの。
瓶詰め時のアルコール度数が37.5%以上であること。
天然および人工の香料を使用し、ジュニパーの香味が主体であること。
ざっくり言えば「アルコールにジュニパーの香味与え、その香りが軸の37度以上のお酒がジン」であり、もっと端的に言うと「ジュニパーを使った37.5%以上お酒がジン」です。

◆蒸留ジン(Distilled Gin)の定義

96%以上に蒸留した農作物由来のアルコールを使用し、ジュニパーベリーおよびその他の香味植物を加えて再蒸留したもの。
上記の蒸留液に、同量のアルコールや、天然および人工の香料を加えても良い。
瓶詰め時のアルコール度数が37.5%以上であること。
“ジン(Gin)”との違いは、ジュニパーおよび植物(ボタニカル)の香味を“蒸留”によって抽出していること。それゆえに蒸留ジンと名付けられています。ただし、蒸留さえ行っていれば、ボタニカルやその抽出エキス、またはスピリッツをあとで加えてもOKです。

◆ロンドン・ジン(London Gin)の定義

蒸留ジン(Distilled Gin)の一種。
メタノール濃度が5g/100L以下の農作物由来のアルコールを使用し、天然の香味植物のみを加えて伝統的な蒸留器で再蒸留したもの。
蒸留液のアルコール度数が70%以上であること。
さらにアルコールを添加する場合、農作物由来のものでありメタノール基準も満たすこと。
砂糖などの甘味料を添加する場合、0.1g/1L以下であること。
その他、水以外の添加は不可。(色素も不可)
瓶詰め時のアルコール度数が37.5%以上であること。

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