高野豆腐と似ている「凍り豆腐」ってなんなの?

「凍り豆腐」とは、豆腐を屋外で凍らせ、乾かした豆腐のこと。(こおりどうふ)と読みますが、「凍み豆腐(しみどうふ)」と呼ぶ地域もあるそうです。

固めの木綿豆腐が使われており、凍らせたらそのまま熟成させます。スポンジ状になったら脱水して、加熱。さらにその状態から脱水させて作られます。「凍り豆腐」は寒冷地で作られる食材で、現在長野県が日本最大の生産地なんだそうです。

「高野豆腐」は何が違うの?

では「高野豆腐」とは何が違うのか?実は呼び方が違うだけで、「高野豆腐」と「凍り豆腐」はまったく同じものなんです。実は、正式名称は「凍り豆腐」で、日本農林規格(JAS)で決められているそうです。

「高野豆腐」は和歌山県にそびえ立つ高野山を中心とした関西圏の呼び方で、他にも大阪・河内地方では「ちはや豆腐」、甲信越や東北地方では「凍み豆腐」と呼ばれていているなど様々。

ただ、東北地方では、製造途中で凍った豆腐を「凍り豆腐」、乾燥した状態のものを「凍み豆腐」として区別して販売されているなど、地域により呼び名がいろいろあるようです。

日本が誇るスーパーフード!

日本の伝統食で、幅広い年齢層に好まれている「高野豆腐」ですが、その栄養については意外と知られていません。ですが、嬉しい栄養が豊富に含まれていて、その効果や効能も凄いんです。

注目すべき点は、良質なたんぱく質を豊富に含んでいることです。なんとその量は赤身の肉や魚よりも多く、そのうえ血圧やコレステロールを下げる働きに優れていると言われています。そのため、毎日の食習慣にして動物性たんぱく質から置き換えたり、一品加えることができたら、健康やダイエットに効果的であるだけでなく、生活習慣病の予防も期待できると言えます。

また、女性にとって嬉しい効果をたくさん持っています。例えば豊富に含まれている良質のアミノ酸は、肌や髪を美しく保つ効果があり、大豆サポニンやビタミンEは抗酸化作用があるので、アンチエイジング効果が期待できます。

更に、イソフラボンや鉄分なども含まれています。鉄分は貧血の改善・予防に、カルシウムはイライラ解消に、そしてイソフラボンは女性ホルモンのバランスを整える効果があるので、生理不順やPMS(月経前症候群)の症状でお悩みの方にも効果が期待できます。

その上、高野豆腐には不足すると肌荒れの原因になるという亜鉛、赤ら顔やクマなどを防ぐというビタミンK、便秘の改善・予防に効果的な食物繊維なども含まれています。どれも特に女性の悩みの解消に役立つ栄養素ばかりです。

日本の伝統食「高野豆腐」には、このように数多くの現代人に必要な健康効果が秘められているのです。しかも低カロリーな上に、食物繊維や水分が豊富に含まれており、満腹感を得られやすいので、ダイエット食としてもピッタリ。是非、生活習慣病予防やダイエット、健康づくりに、高野豆腐を取りいれる生活を送ってみませんか?

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