蚊取り線香の害になる成分

①ピレスロイドの有害性
蚊取り線香には蚊を殺すためにピレスロイドが含まれています。ピレスロイドは蚊を含む昆虫や爬虫類・両性類には有害で、神経ガスのような作用がありますが人間を含む哺乳類に害はありません。哺乳類がピレスロイドを体内に摂取しても害がない理由は、酵素で分解されて排出されるからです。
しかし人によっては有害に感じる方もいるでしょう。化学物質に反応しやすい体質の方や匂いに敏感な方は、蚊取り線香の匂いを嗅いだり煙を吸うと、頭痛を引き起こしたり気分が悪くなる方もいます。

②タールの有害性
蚊取り線香にもタールが含まれていますがタールと聞くと、タバコをイメージする方も多いのではないでしょうか? 蚊取り線香のタールはタバコのタールを同じく有害で、蚊取り線香の場合、1巻きが灰になる頃には、わずかに害があると言われています。
また、蚊取り線香を購入するとお皿が付いていますが、このお皿で蚊取りを線香を燃やした後にお皿の裏側を見てみましょう。10巻き蚊取り線香を使った後は、お皿の裏はタールで真っ黒です。タールの毒性を少しでも減らすなら、締め切った部屋で蚊取り線香を燃やさないで定期的に換気をしながら使いましょう。

③蚊取り線香アレルギー
あまり広く知られていませんが、蚊取り線香を燃やすとアレルギー症状が現れる方もいます。蚊取り線香を燃やすと、『くしゃみ』『鼻水』『目のかゆみ』『せき』などの『花粉症や風邪のような症状』が現れる方は、蚊取り線香アレルギーかもしれません。
蚊取り線香には昆虫を殺すために、様々な化学物質を配合して作られています。アレルギー症状が現れる原因は化学物質という方もいるでしょう。他にもアレルギー症状が現れる原因として、蚊取り線香に含まれているスギに反応する方もいます。
蚊取り線香アレルギーに困っている方は、防腐剤や化学物質を使っていない無添加の蚊取り線香や、スギを使っていない蚊取り線香を使ってみてはいかがでしょうか?

蚊取り線香は妊婦や胎児に害になる?

■蚊取り線香が大丈夫な理由
先程、ピレスロイドの有害性について説明しましたが、哺乳類は酵素で分解して排出します。よって、妊娠中に蚊取り線香を線香を燃やしても妊婦さんに害はありません。もし、害があるとすれば蚊取り線香を溶かした液体を大量に飲んだり、蚊取り線香をかじる等してたくさん食べれば悪影響を及ぼします。普通に日常生活を送っていれば蚊取り線香を口にすることはないため、害はないと考えて良いでしょう。
一方、”蚊取り線香は胎児に害がないのか?”と、心配になる妊婦さんもいるはずです。蚊取り線香を開発している大手メーカーによると、胎児や新生児への影響も研究済みで安全であることがわかっています。

■蚊取り線香の煙とは別の危険性
妊婦さんが蚊取り線香を使う時は、思いっ切り煙を吸わないようにしましょう。体に害がないとは言え、蚊取り線香の煙を目の前で吸う等すれば、目や喉が痛くなります。また、喘息持ちの妊婦さんや器官支が弱い妊婦さんは、蚊取り線香を燃やすと咳等が出やすくなるため、蚊取り線香ではなく煙が出ないベープマット等を使うと良いでしょう。
ベープマット等も成分はピレスロイドのため、妊婦さんでも安心して使えます。
一方、妊娠初期はつわりが酷く、蚊取り線香の匂いが気持ち悪いと感じる妊婦さんもいるでしょう。蚊取り線香の匂いがツライ場合は、匂いがあまりしない蚊取り線香や、無煙無臭のベープマットがおすすめです。

蚊取り線香は子どもや高齢者に害になる?

■蚊取り線香が大丈夫な理由
”蚊取り線香は妊婦さんや胎児への害はない”と説明しましたが、子どもや高齢者でも害はありません。ピレスロイドは哺乳類には害がないため、子供や高齢者がいる部屋で蚊取り線香を燃やしても大丈夫です。

■蚊取り線香の煙とは別の危険性
子供や高齢者に蚊取り線香の害はありませんが、やけどや火事の危険性があります。子供は様々な物に興味を持つため、”燃えている蚊取り線香に触ってはいけない”と、しつこく注意している方もいるでしょう。でも、子供はダメと言われると益々気になり、特に小さいお子さんは燃えている蚊取り線香を素手で触れてしまうかもしれません。
蚊取り線香に火を点けると先端部分がわずかに赤くなりますが、子供は指で燃えている部分を触れたり手で掴むこともあるでしょう。燃えている部分はわずかでも素手で触れれば当然やけどをします。お子さんがいる家庭で蚊取り線香を使う場合は、子供が手を伸ばしても届かない場所に置いてやけど事故を未然に防ぎましょう。

■高齢者はチャッカマンがおすすめ
高齢者の方が蚊取り線香を扱う時は火事に注意しないといけません。蚊取り線香に火を点ける際、マッチやライターで火を点ける高齢者の方もいます。普段からマッチやライターを使っており、慣れている方なら取り扱い方法も熟知している方が多いため、火事になるリスクは低いです。
一方、マッチやライターをあまり使わない方は、ふとした瞬間に何かに燃え移って火事になる恐れがあります。
マッチやライターは小さく、高齢者の中には扱いにくいと感じる方もいるでしょう。でも、チャッカマンなら持ち手が長く操作もしやすいため安心です。チャッカマンを持っていない高齢者がいる場合はプレゼントして、蚊取り線香に火を点ける時に使ってもらいましょう。

蚊取り線香は害?ペットへのアドバイス

■犬や猫には蚊取り線香は害?
犬や猫も哺乳類になるため蚊取り線香の煙は無害です。また、蚊取り線香と言えば人間用とペット用がありますが、『燃焼時間』や『煙の量』に差があります。
人間用の蚊取り線香は室内で使うことを前提にしており、多くのメーカーは7時間で燃え尽きる商品が多いです。蚊取り線香の煙もそこまで多く出ません(感じ方は個人差があります)。一方、ペット用の蚊取り線香は野外で使うことも視野に入れているため、煙の量も多く13時間燃え続ける商品もあります。
つまり、犬や猫を室内飼いしている家庭では、人間用の蚊取り線香でも十分に効果を発揮するため、ペット用の蚊取り線香を使う必要はないでしょう。しかも、人間用の蚊取り線香の方が煙の量が少ないため、ペットが煙たがる等の害も減らすこともできます。

■アロマ入りの蚊取り線香も害はない
一般的な蚊取り線香の煙が犬や猫に害がなくても『アロマ入りの蚊取り線香は害はないのか』が気になる飼い主さんもいるでしょう。アロマ入りの蚊取り線香は人間用で見かけますが、犬や猫が煙を吸っても害はありません。ただし、誤って犬や猫が蚊取り線香を食べてしまうと、有害ですので注意しましょう。
蚊取り線香は犬や猫に害がないとわかっていても、”できるだけ刺激の少ないものを使ってあげたい”と考えている飼い主さんも多いです。刺激が少ない蚊取り線香は、天然除虫菊蚊取り線香や化学物質を使っていない商品がありますが、どちらも害はなく安心して使えます。

■犬や猫の近くに蚊取り線香は置かない
通常の蚊取り線香やアロマ入りの蚊取り線香でも犬や猫に害はありませんが、人間と同様に煙をたくさん吸うと、息苦しさを感じるため定期的に換気をしながら使いましょう。また、犬や猫は人間よりも嗅覚が優れており、蚊取り線香の煙は激臭に感じる場合もあります。蚊取り線香を燃やす時は、犬や猫が寝る場所やよくいる場所の近くには置かないで、離れたところに置きましょう。

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