腸の問題は全身の問題

腸内環境がお通じに影響を与えることは、よく知られるようになりました。腸内環境を改善しようと、ヨーグルトなどを意識して摂っている方も多いのではないでしょうか。
しかし実は、腸内環境を整えるメリットは便通改善だけではありません。腸は、ホルモンや自律神経を介して脳と密接につながっています。腸内環境の変化が、脳から全身へ影響を与えることもあるのをご存じでしょうか
例えば、緊張する場面でお腹を壊してしまう方がいます。これは、ストレスを感じた脳が分泌したホルモンが、腸内環境に異常を引き起こしているのです。

脳からの情報が腸に影響を与える例です
逆に、腸からの情報が脳に影響することもあります。腸内細菌が食事で摂った食物繊維などを分解するときに作り出す「短鎖脂肪酸」という物質が、腸の表面にある細胞と結びつくと、食欲を抑えるよう脳に伝えるホルモンの分泌を促すことがわかっています
このような腸と脳との密接なつながりは「腸脳相関」と呼ばれ、注目を集めています

健康な腸内環境を手に入れるためには?

腸内環境を良くするカギを握るのは、プラスの働きをする善玉菌とマイナスの働きをする悪玉菌の割合です。善玉菌を増やすためには、ヨーグルトなどで直接、善玉菌を摂ることに加え、善玉菌が腸の中で増殖しやすい環境を作ることも大切です。そこで重要な役割を果たすのが、短鎖脂肪酸です。短鎖脂肪酸が増えると腸内は酸性に傾き、善玉菌が増えやすい環境になります。短鎖脂肪酸は、腸内細菌が食物繊維を分解することによって生まれますので、毎日の食事で食物繊維をしっかり摂ることが大切です

夕方以降の過ごし方が腸の健康を守るカギ

現代人は様々なストレスにさらされながら生活しています。仕事や人間関係から生まれる精神的なストレスの他、低気圧などの気候や季節の変化などの環境的な要因からも無自覚にストレスを受けています。こうしたストレスは、自律神経のバランスを崩し、腸の健康を損ねます。
自律神経は時間帯によってバランスが変わります。体の自然な働きとしては、日中には活動神経である交感神経が優位になり、夕方からはリラックス神経である副交感神経が優位になります。腸の健康を守る上では、特に夕方以降の過ごし方が大切です。意識してリラックスし、副交感神経を優位に。すると、蠕動運動が活発になり、翌朝のスムーズな排便につながります。

「現代の人は寝る寸前までネットをしていたり、夜遅くまで明るい環境の中にいたりすることが多く、交感神経から副交感神経への切り替えがうまくできていない人が多いですね」と小林先生。便秘や不調を訴える患者に共通するのは、緊張状態が続き、交感神経が優位になり過ぎていることだと言います。
「起床時は、水を1杯飲んで胃と結腸に反射を起こす。また、朝日を浴び、朝食を食べることで体内時計を目覚めさせる。こうした規則正しい生活が自律神経を整えるのに有効なのです」。
ストレスから腸を守るカギは、自律神経を意識した生活にあるといえそうです

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