「蕎麦湯」とは

「蕎麦湯」は、蕎麦の茹で汁そのものです。蕎麦を食べた後に蕎麦湯を飲む習慣は、もともと信州の一部地方で行われていたもので、消化を助けてくれるものとして飲まれていたようです。一般的に広まりだしたのは18世紀中頃以降と言われています。寛延四年に書かれた「蕎麦全集」には、江戸にはない風習として紹介されていたそうです。いまではバランスのとれた栄養食としても注目されています。

「蕎麦湯」の栄養が凄い!

蕎麦はバランスのとれた栄養食として知られています。中でも、蕎麦粉に含まれている植物性たんぱく質はとても良質ですが、水に溶けやすいのが難点で、その半分近くはそばを茹でた時に流れ出てしまっているんです。他にも、水溶性のカリウムやビタミンB群、でんぷんや食物繊維なども溶け出しています。

さまざまな栄養価が含まれていますが、蕎麦はたんぱく質の宝庫です。たんぱく質は筋肉をつけるための土台となり、また肌の成分ともなります。たんぱく質が足りない肌は状態が良くなくなり、さまざまな肌トラブルを引き起こしてしまいます。男性にとっても女性にとっても、非常に大切なものなのです。

さらに、ポリフェノールもたくさん含まれています。ポリフェノールはチョコレートや赤ワインなどによく含まれている成分として有名ですが、蕎麦湯にもよく溶けています。精神状態を安定させる効果があるとも言われ、高い抗酸化作用を誇り、ニキビなどの肌トラブルを予防することも期待できます。さらに、アンチエイジング効果もあり、老けにくい肌や若々しい肌を作り上げることにも役立ちます。また、血圧を下げる効果や体脂肪対策としても有用です。

加えて、ビタミンB1が豊富です。疲労回復に役立つビタミンとして広く知られており、神経系や筋肉の健康を保つためにも役立ちます。

正しい「蕎麦湯」の飲み方ってあるの?

いざ出されても、意外とその飲み方が分からない方が多いようですが、基本的に「蕎麦湯」の飲み方にルールのようなものはありません。そのまま飲んでも、蕎麦つゆで割って飲んでも、それ以外の飲み方でも構わないのようです。ただ、蕎麦屋によっては独自の飲み方や、暗黙のルールがあることもあるらしいです。

オススメの美味しい「蕎麦湯」の飲み方

蕎麦を食べ終わったら、まずは「蕎麦湯」だけで飲んでみて、蕎麦の香りや味わいを楽しみましょう。残しておいた蕎麦つゆで割って飲むのも美味しいですよね。ちなみに、蕎麦を食べた後の蕎麦猪口に蕎麦湯を入れても、蕎麦湯の湯飲みに蕎麦つゆを入れてもどちらでも問題ないそうです。

蕎麦つゆで割ると、一気に味が濃くなることもあるので少しずつ入れて調整して飲みましょう。蕎麦つゆを飲み干すと、3〜4gほどの塩分を摂取することになり、塩分の取り過ぎになってしまうことも。天ぷらを塩や天つゆと一緒に食べていたり、小鉢や漬物なども食べればもっと多くの塩分を摂取していることになるので、蕎麦つゆは控えめがよいですね。

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