脱毛症

私たちの毛髪は、正常な状態でも毛周期と呼ばれる一定のサイクルを保ちながら”抜けては生える”を繰り返しています。何らかの原因で抜ける毛髪が多くなってしまう状態が脱毛症です。脱毛症はひとつの病気ではありません。脱毛が起きる原因や実際に毛髪を作る毛包(皮膚に埋もれた毛髪の根元の部分)がどの程度壊されるのかなどをもとに幾つかに分類されています。脱毛症の症状として共通するのは「毛が抜ける」ことですが、脱毛症の種類によって脱毛の仕方が異なります。
脱毛症になるとどうしても毛髪を失うことに対する心配から洗髪がおろそかになりがちです。よい頭皮の状態を保つことは脱毛症の治療において大変重要です。毎日か1日おきくらいには頭皮も含めてよくシャンプーし良好な頭皮を保ちましょう。また、過度な頭皮マッサージなどは不必要です。
俗に言われるように「ストレス」だけで脱毛になるという科学的な証拠は実は確立していません。しかし、今まで説明したように脱毛は全身の状態と関連を持ちますから、疲れをためないよう、できるだけ規則正しい生活を心がけるとよいでしょう。また、睡眠不足などは避け、喫煙、アルコールも適量としてください。鉄、亜鉛など毛髪を作るもととなるミネラルを過不足なく摂るために、バランスのよい食事を摂るようにすることも重要です。

乾癬

乾癬は、昔の医学書にも記載のある歴史の古い皮膚病の1つです。英語で「psoriasis」といい、中国語での「牛皮癬」は同じ病気を指します。現在でもはっきりとした原因は分かっていません。免疫反応の異常に伴って皮膚の細胞(表皮細胞)が過剰に増殖することによって起こるとする説が今のところ最も有力です。
乾癬は現在、次の5つに分類されています。尋常性乾癬、滴状乾癬、膿疱性乾癬、関節症性乾癬、乾癬性紅皮症です。
乾癬は、風邪や気管支炎など、感染症によって悪くなることが知られています。また、歯槽膿漏など慢性的な歯の炎症もよくありません。感染症の予防に努め、既にある病気をしっかり治すことが必要です。
食生活において、注意することはありません。バランスの取れた食生活、規則正しい生活は、全ての病気の治療の基本です。

水疱症

水疱症は、皮膚に水疱、いわゆる「みずぶくれ」やびらん(ただれ)を生じる病気をまとめた総称です。ウィルス性、細菌性疾患ややけどなどの物理的刺激による水疱は除きます。免疫の異常によって生じる自己免疫性のものと、遺伝子の異常による先天性のものとで、病気を引き起こす原因によって2つに大別されています。ここでは、自己免疫性水疱症について解説します。
私たちの体は、細菌やウィルスといった外敵から守るために、自己と異なる異物を認識し排除する免疫というしくみを備えています。自己免疫疾患とは、その免疫系が自分自身の正常な細胞や組織に対して攻撃を加えてしまう疾患です。自己免疫性水疱症は、自分の皮膚の表皮、あるいは粘膜の上皮にある成分を攻撃する抗体が体内で作られてしまい、その結果、細胞がバラバラに離れて皮膚や粘膜に水疱を生じる病気です。人から人へとうつる病気ではありません。自己免疫性水疱症は、水疱が起こる深さによって天疱瘡群、類天疱瘡群に分かれます。
適切な治療を受けることにより、多くの方が通常の生活を送れるまでに回復します。生活上の注意点の多くは、ステロイドの副作用に関係しています。ステロイドおよび免疫抑制剤を内服中の患者さんは、感染症にかかりやすい可能性があり、風邪などを引かないように気をつける必要があります。ステロイドの副作用に糖尿病、肥満、骨粗鬆症、高血圧などがあります。従って、高タンパク、低炭水化物、塩分控えめ、低脂肪の食事を心がけ、食べ過ぎないようにしなければなりません。また骨粗鬆症を予防するために、適度な運動を心がけましょう。

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